专利摘要:
本発明は、味物質を含む食品の製造方法を提供する。本発明による食品は、味物質バルク重量%及び不均一な味物質バルク分布を有する。本発明は、味物質バルク重量%が減少した食品を提供するための、食品中での不均一な味物質バルク分布の使用を提供する。更に、本発明は、食品中の味物質の官能的知覚を高めるか、且つ/又はそれを改善するための、食品中での不均一な味物質バルク分布の使用を提供する。
公开号:JP2011512815A
申请号:JP2010548632
申请日:2009-02-27
公开日:2011-04-28
发明作者:アレクサンダー シュティーゲル、マルクス;ウィレム;−;ヤン ノールト、マーティン;ヤン ハーマー、ロバート;ヘンドリクス;フランシスクス ブルト、ヨハネス
申请人:シーエスエム ネーデルラント ビー.ブイ.;
IPC主号:A23L1-00
专利说明:

[0001] 本発明は、食物成分の不均一な分布を有する食品に関する。本発明は、このような食品の製造方法に更に関する。本発明は、食品中での食物成分の不均一な分布の使用にも関する。]
背景技術

[0002] 食品、特にベーク品を製造するためのカプセル化製品の使用は、例えば米国特許第6312741号に記載されている。米国特許第6312741号は、ある種の食品の保存には、微生物汚染に対する安定性をもたらすために食品に対して酸性環境を提供することが必要となることを開示している。ベーク品に酸性環境を提供するために、ベーキング配合物に食品等級の酸が通常使用される。しかし米国特許第6312741号は、食品等級の酸を取り込むことは、ベーク品にとって問題となることを更に示している。食用酸をパンに添加すると、食用酸は、パンのタンパク質(グルテン)に、並びに化学的発酵系に悪影響を与える。更に、米国特許第6312741号によれば、パン生地への防腐用酸の添加も、パンの発酵系に悪影響を及ぼすと思われる。米国特許第6312741号によれば、生地が酸性であることにより生じる更なる悪影響は、生地が水を保持する能力が低下することである。したがって、米国特許第6312741号は、ベーキング前にパン生地に有害な影響を与えずに、ベーキング後抗菌成分を保持するのに役立つ酸性環境をパン生地に提供するための方法及び組成を提案している。成分は、通常のベーキング温度内の融点を有するコーティングでカプセル化されている、約70μ〜約140μの平均粒径を有する単分散フマル酸微粒子である。該方法は、被覆した単分散フマル酸微粒子をパン生地に取り込むことを含む。パン生地組成は、トルティーヤ生地組成であることが好ましい。]
[0003] 更に、国際公開第0074499号は、融点範囲が狭い低融点カプセル化物質、このような低融点カプセル化物質の製造方法、及び食品の製造でのこのような低融点カプセル化物質の使用について記載している。国際公開第0074499号によれば、低融点植物油の使用は、特に食品系で使用する場合、従来の植物油製品に優る幾つかの利点を有する。一実施形態において、低融点植物油は、高ラウリン酸植物油、特に高ラウリン酸カノーラ植物油である。食品等級の酸は、例えば低融点油でカプセル化でき、カプセル化した酸は、ソーセージ等の低温肉製品の製造で使用できる。国際公開第0074499号の別の実施形態において、微生物の生きた培養物は、低融点植物油を用いてカプセル化される。]
[0004] 国際公開第2008074606号は、食品組成が、前記食品組成の高い知覚塩味を維持しながら、ナトリウム量を減少させるのに有用であることを記載している。食品組成は、粒子相及び可溶性相、並びに前記相間での選択的ナトリウムの分布を含み、そこで粒子相のナトリウムの量は、粒子相及び可溶性相中のナトリウムの全量に対して、少なくとも4重量%、より好ましくは少なくとも10重量%、より好ましくは少なくとも15重量%、最も好ましくは少なくとも20重量%、及び好ましくは最大で99.99重量%、より好ましくは最大で99重量%、より好ましくは最大で90重量%、最も好ましくは最大で70重量%である。]
[0005] オーストラリア特許第2005100266号は、成形食品、特にミートパイに関し、それはパイの摂食時だけでなく、運搬、貯蔵及び加温時にも様々な利益と利点をもたらす特定の構成を有する。]
発明が解決しようとする課題

[0006] 味物質の不均一な分布は、消費者に特定の官能効果を与えることができることが本発明者等により見出された。例えば、食品中での不均一な味物質バルク分布は、食品中の味物質の官能的知覚を高めるか、且つ/又はそれを改善するために使用できることが認められた。食品中での不均一な味物質バルク分布は、味物質バルク重量%が減少した食品を提供するために使用できることが更に見出された。]
[0007] 本先行技術は、特に味物質ではない、食品中の食物成分の不均一な分布をもたらす(適切な)方法を提供するか、又は示すものではない。例えば、食品中の例えば塩分、特にナトリウム塩についてそれを低下させる方法を提供することが望まれているが、先行技術は、該方法を提供するものではない。]
課題を解決するための手段

[0008] したがって、本発明の態様は、上記欠点の1つ又は複数を好ましくは更に排除する、食品を製造するための代替法を提供することである。]
[0009] 第1の態様によれば、本発明は、味物質バルク重量%及び不均一な味物質バルク分布を有する、味物質を含む食品の製造方法であって、
a.食品を製造するための出発物質の第1の部分と食品を製造するための出発物質の第2の部分とを組み合わせるステップと、
b.食品を(場合により更に)調製するステップと
を含み、
出発物質の第1の部分が、第1の部分の味物質重量%を有する味物質を更に含み、出発物質の第2の部分が、第2の部分の味物質重量%を有する味物質を更に場合により含み、第2の部分の味物質重量%が、第1の部分の味物質重量%の約0〜75%の範囲、特に約0〜50%の範囲であり、出発物質の第1の部分及び出発物質の第2の部分が、味物質を除く(各部分の)組成について実質的に同一である上記方法を提供する。このようにして、複合食品を得ることができる。]
[0010] 「部分」という用語は、複数の部分にも関し得る。]
[0011] したがって、食品中で平均味物質重量%及び不均一な味物質分布(即ち、バルクでの不均一な分布)を有する、味物質を含む食品の製造方法であって、
a.食品を製造するための出発物質の第1の部分と食品を製造するための出発物質の第2の部分とを組み合わせるステップと、
b.食品を(場合により更に)調製するステップと
を含み、出発物質の第1の部分が、(第1の部分に対して)第1の重量%を有する味物質を更に含み、出発物質の第2の部分が、(第2の部分に対して)第2の重量%を有する味物質を更に場合により含み、第2の重量%が、第1の重量%の約0〜75%範囲、特に約0〜50%の範囲である上記方法が特に提供される。]
[0012] それにより出発物質の第1の部分及び出発物質の第2の部分は、味物質を除く各々(第1及び第2の部分の)組成について実質的に同一である。]
[0013] 更に、更なる態様に関して、本発明は、食品の調製方法であって、
a.第1の部分に対して第1の重量%を有する味物質を含む、出発物質の第1の部分を調製するステップと、
b.第2の部分に対して第2の重量%を有する味物質を場合により含む、出発物質の第2の部分を調製するステップであって、第2の重量%が、第1の重量%の約0〜75%の範囲、特に約0〜50%の範囲であるステップと
c.第1の部分と第2の部分とを組み合わせて、食品を製造するステップと、
d.食品を場合により更に加工するステップと
を含む上記方法も提供する。]
[0014] (c)第1の部分と第2の部分とを組み合わせた後、中間体又は最終生成物を得ることができる。更に(d)食品を加工した後、中間体(例えば予備ベークパン)又は最終生成物(例えばパン)を得ることができる。]
[0015] 本明細書において、(c)組み合わせた後又は(d)場合により更に加工した後のいずれかで得られた食品は、「複合食品」として称される場合もある。]
[0016] 本発明の方法により得られる食品は、異なる領域により特に特徴付けられ、また異なるバルク領域として示される。食品は、味物質の異なる各重量比を有する少なくとも2つのバルク領域を含むことが好ましい。]
[0017] 第1及び第2の部分は、1:20〜20:1の範囲の重量比で組み合わせられることが好ましい。該部分は、味物質を除く組成について更に実質的に同一であってよい。]
[0018] 「食品を製造するための出発物質の第1の部分」及び「食品を製造するための出発物質の第2の部分」はいずれも各々独立に食品を製造するための必須成分を含むことができる。しかし、第1の部分と第2の部分とは、味物質重量%が異なるため、該部分の組合せにより、不均一な味物質バルク濃度を有する食品を提供できる。]
[0019] 第1の部分は、各々第1の部分に対する重量%を有する、複数の成分(例えばマクロ栄養素)からなり、第2の部分は、各々第2の部分に対する重量%を有する複数の成分(例えばマクロ栄養素)からなり、第1の部分及び第2の部分の各成分の重複重量%の合計は、少なくとも50重量%、好ましくは90重量%、更により好ましくは少なくとも約95重量%(本明細書において、これは、「同一重量%」とも称される)である。幾つかの例を以下に示す。]
[0020] 本発明の更なる態様によれば、味物質バルク重量%及び不均一な味物質バルク分布を有する、味物質を含む食品であって、
a.第1のバルク領域の味物質重量%を有する、味物質を含む第1のバルク領域と、
b.第2のバルク領域の味物質重量%を有する、味物質を場合により含む第2のバルク領域と
を含み、
第2のバルク領域の味物質重量%が、第1のバルク領域の味物質重量%の約0〜75%の範囲であり、第1のバルク領域及び第2のバルク領域が各々独立に、各々少なくとも約1mm3の体積を有し、第1のバルク領域及び第2のバルク領域が、味物質を除く組成について実質的に同一である上記食品を提供する。]
[0021] したがって、平均味物質重量%及び不均一な味物質分布(即ち、食品のバルクでの味物質)を有する、特に味物質を含む食品であって、
a.(第1の領域の)第1の味物質重量%を有する、味物質を含む(バルクでの)第1の領域と、
b.(第2の領域の)第2の味物質重量%を有する、味物質を場合により含む(バルクでの)第2の領域と
を含み、第2の味物質重量%が、第1の味物質重量%の約0〜75%の範囲であり、第1の領域及び第2の領域が各々独立に、各々少なくとも約1mm3の体積を有することが好ましい上記食品。]
[0022] それについて、第1のバルク領域及び第2のバルク領域は、味物質を除く組成について実質的に同一であってよい。当業者には明らかであろうが、食品は、複数のこのような第1及び第2の領域を含むことができる。]
[0023] 本明細書において、味物質は、苦味物質、甘味物質、酸味物質、塩味物質及び旨味物質からなる群から選択され、より特に、糖、甘味料、塩、呈味増強剤及び酸味料からなる群から選択される1種又は複数の味物質を特に含むことができる。当業者には明らかであろうが、「からなる群から選択される1種又は複数の味物質」という語句は、塩の混合物等、同じ味物質の部類内で異なる味物質の組合せを含む、2種以上の味物質の組合せを含み得る。]
[0024] 味物質は、コク味物質も含むことができる。したがって、味物質は、苦味物質、甘味物質、酸味物質、塩味物質、コク味物質及び旨味物質からなる群から選択される1種又は複数の味物質を特に含むことができる。]
[0025] 本発明は、味物質を含む食品であって、該味物質が、食品のバルクに不均一に分布しており、食品が、第1のバルク領域と第2のバルク領域とを含み、第1のバルク領域が、第1のバルク領域に対して第1の重量%を有する味物質を含み、第2のバルク領域が、第2のバルク領域に対して第2の重量%を有する味物質を場合により含み、第2のバルク領域が、第1のバルク領域において味物質の第1の重量%の0〜75%の範囲で第2の重量%を有する味物質を含み、第1のバルク領域及び第2のバルク領域が各々独立に少なくとも1mm3の体積を有する上記食品を提供する。]
[0026] 本明細書において、第1のバルク領域及び第2のバルク領域は、味物質を除く組成について実質的に同一であることが好ましい。]
[0027] 第1のバルク領域は、各々第1のバルク領域に対する重量%を有する、複数の成分(例えばマクロ栄養素)からなり、第2のバルク領域は、各々第2のバルク領域に対する重量%を有する複数の成分(例えばマクロ栄養素)からなり、第1のバルク領域及び第2のバルク領域の各成分の重複する重量%の合計は、少なくとも50重量%、好ましくは90重量%、更により好ましくは少なくとも約95重量%である(本明細書において、これは、「同一重量%」とも称される)。以下に幾つかの例を示す。]
[0028] より多くのバルク領域が同一であればあるほど、より多くの官能特性が同一と知覚され得る。即ち、不均一に分布した成分、即ち味物質が存在するが、消費者は不均一な製品と知覚しない。]
[0029] 上に記載したように、食品は、複数の第1のバルク領域若しくは複数の第2のバルク領域、又は複数の第1のバルク領域及び複数の第2のバルク領域を含むことができる。]
[0030] 例えば、食品は混合製品である。食品は、例えば、混練食品、例えば一実施形態においては(共)押出物であってよい。食品は、味物質重量%が異なる交互の層を含む積層体であって、第1のバルク領域としての第1の層と接触する第2のバルク領域としての第2の層が、第1の層において味物質の第1の重量%の0〜75%の範囲で第2の重量%を有する味物質を含む、積層体も含むことができる。]
[0031] 特定の実施形態において、食品は、粉系製品(例えば生地又はパン、例えば生地積層体又は生地積層体からベークした(予備ベーク)パン)、チーズ又は複合チーズ製品(例えば、積層(及び圧縮)チーズ製品)、ソーセージ又は再構成肉製品(例えば、ソーセージ共押出物又は積層体)、肉代替物(例えば、積層カード又は共押出カードに基づく肉代替物)、菓子(例えば、積層菓子)、非冷凍デザート製品(例えば積層非冷凍乳製品)、マッシュポテト製品(例えば、押出マッシュポテト製品に基づくもの)からなる群から選択される。]
[0032] 例えば、本発明の方法により調製した、味物質として塩を有する食品としてのパンは、塩味の官能的知覚を有利に高める、塩の不均一な空間分布を示し得る。これらの手段により、パンの塩濃度を、塩味の知覚を損なうことなく低下できる。]
[0033] したがって、更なる態様によれば、本発明は、味物質バルク重量%が減少した食品を提供するための、食品中での不均一な味物質バルク分布の使用を提供する。更に別の態様によれば、本発明は、食品中の味物質の官能的知覚を高めるか、且つ/又は改善するための、食品中での不均一な味物質バルク分布の使用を提供する。]
[0034] 特に、ミリメートルの範囲の長さスケールにわたる味物質含有量の不均一性により、所望の効果を得ることができる。したがって、好ましい実施形態において、食品において別の種類の中間バルク領域を介して測定した同じ種類の2つのバルク領域(例えば2つの第1のバルク領域又は2つの第2のバルク領域)の間で最短距離が存在し、それは、0.5〜500mmの範囲、好ましくは0.5〜100mmの範囲、更により好ましくは0.5〜30mmの範囲、例えば特に1〜20mm、いっそう更により好ましくは1〜10mmの範囲である。]
[0035] 次に、単に例として添付の略図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。その中で、対応する参照符号は、対応する部分を示す。]
図面の簡単な説明

[0036] 本発明による食品の実施形態を図式的に示す図である。図1aは、食品の断面図を示している。図1bは、食品の断面図を示している。図1cは、食品の断面図を示している。
本発明による食品の特定の実施形態を図式的に示す図であり、その中で食品はパンである。図2aは、パンのスライス又はパンの断面を図式的に示している。図2bはパンの斜視図を図式的に示す図である。] 図1a 図1b 図1c 図2a 図2b
[0037] 通則
上に記載したように、本発明は、味物質を含む食品の製造方法を提供する。本発明の方法により得られる本発明による食品は、味物質バルク重量%及び不均一な味物質バルク分布を有する。これは、味物質が不均一に分布されているが、平均味物質バルク重量%が存在することを意味している。本明細書において、食品の重量に対する食品中の平均味物質バルク重量%は、「味物質バルク重量%」とも称される。幾つかの食品及び幾つかの味物質については、味物質バルク重量%が法律で規定されている場合がある。]
[0038] 味物質が食品全体に不均一に分布しているという事実は、味物質が食品全体よりも小規模で不均一に分布していてもよいことを排除しない。例えば、食品内の特定の領域において、味物質の分布は、実質的に均一であってよい(以下も参照)。しかし、食品中の他の領域とは異なる味物質バルク重量%を有する食品中の領域が存在する。したがって、本発明による食品は、不均一な味物質バルク分布を有する。]
[0039] 「バルク分布」及び「バルク重量%」という用語は、不均一な味物質分布が、少なくとも食品のバルクに存在することを示すために使用される。「バルク」という用語は、味物質コーティング又は味物質粒子コーティングを有することができる製品を区別するために特に適用される。味物質粒子コーティングは、例えば「不均一な味物質コーティング分布」と称することができる。本発明による製品は、このような味物質コーティング又は味物質粒子コーティングを有することができるが、本発明による製品は、本明細書に記載の不均一な味物質バルク分布を少なくとも含む。一実施形態において、「バルク」という用語は、食品の表面から約0.2mmの距離、より特に食品の表面から約0.5mmの距離、更により特に食品の表面から約5mmの距離での食品中の任意のこととして解釈することもできる。]
[0040] 本発明による食品は、特にベーク食品、例えばベーク生地製品であってよい。特にこのような食品で良好な結果を得ることができる。本発明の一実施形態によれば、例えば不均一な塩分布を使用して、消費者の塩知覚を誘発できると思われる。例えば、パンは、「通常の」平均塩分(即ち、味物質バルク重量%)を有すると思われるかもしれないが、実際の塩分は、通常の平均塩分よりも低い。しかし、本発明の実施形態による不均一な塩分布を適用することにより、消費者は「通常の」平均塩分を知覚する。]
[0041] しかし、本発明は、パン製品又は他のベーク生地製品だけを対象とするわけではない。食品は、任意の食品、特に固体又は半固体の食品、より特に、パン、ベーク生地製品、ベークペストリー製品、プレッツェル、クラッカー、クッキー及びビスケットからなる群から選択される食品を含むことができる。]
[0042] 別の実施形態において、食品は、菓子(例えばキャンディー)、栄養バー、アイスクリーム、マッシュポテト、マッシュポテト製品、スナック(例えばベークスナック及び押出スナック)、プロセスチーズ、加工肉製品及びソーセージからなる群から選択される食品を含むことができる。更に別の実施形態において、食品はチーズを含む。本発明は、生地製品、ベーク生地製品(予備ベーク生地製品を含む)、揚げ生地製品及び調理生地製品を特に対象とする。(他の)製品の例としては、例えばPringleタイプのスナック、Krupuk(Kerupuk、Kroepoek又はKeropokとしても公知である)、Wokkelタイプのスナック、フレンチフライ、クリスプ、クロワッサン、パイ生地等がある。食品は、乳製品デザート、例えば冷凍又は非冷凍の乳製品デザートも含むことができる。]
[0043] 「食品」という用語は、インスタント食品を特に示す。]
[0044] 発明の方法
一実施形態において、本発明の方法は
a.食品を製造するための出発物質の第1の部分と、食品を製造するための出発物質の第2の部分とを組み合わせるステップと、
b.食品を調製するステップと
を含む。]
[0045] 「食品を製造するための出発物質の第1の部分」及び「食品を製造するための出発物質の第2の部分」という用語は、それ自体で(特に均一な味物質バルク分布を有する)食品を提供するのに適正である部分又は予混合物に関する。]
[0046] 例えば、パン製品に関して、食品を製造するための出発物質の第1の部分及び食品を製造するための出発物質の第2の部分は、いずれも生地であってよいが、該部分は味物質重量%が異なる。]
[0047] したがって、例えばオーストラリア特許第2005100266号に記載されているような先行技術系は、本発明に関するものではない。食品がミートパイであり、パイ部分はパイを提供することしかできず、肉部分は肉を提供することしかできないため、そこに記載されている部分、例えば肉部分及びパイ部分は、それ自体で食品を提供することはできない。]
[0048] 特定の実施形態において、「食品を製造するための出発物質の第1の部分」及び「食品を製造するための出発物質の第2の部分」はいずれも、各々独立に、(均一な味物質バルク分布を有する)食品を製造するための必須成分を含むことができるが、出発物質の第1の部分が、第1の部分の味物質重量%を有する味物質を含み、出発物質の第2の部分が、第2の部分の味物質重量%を有する味物質を更に場合により含むため、「食品を製造するための出発物質の第1の部分」と「食品を製造するための出発物質の第2の部分」との組合せにより、不均一な味物質バルク濃度を有する食品が提供できる。]
[0049] したがって、一実施形態において、第1の部分又は第2の部分は、味物質からなるだけでなく、他の成分も含む。したがって、一般に、第1の部分及び第2の部分の味物質重量%は、各々第1又は第2の部分の重量に対して、独立に約90重量%未満、甘味以外の味物質の場合、特に独立に約50重量%未満、更により特に約30重量%未満、いっそう更により特に約10重量%未満、更により特に約5重量%未満である。1超の味物質が第1又は第2の部分に存在するとき、これらの数は、各々第1及び第2の部分の味物質の重量%の合計に適用できる。]
[0050] 特定の実施形態において、「食品を製造するための出発物質の第1の部分」及び「食品を製造するための出発物質の第2の部分」は、各部分に含まれる組成(即ち、出発物質(単数又は複数)又は成分(味物質(単数又は複数)以外))について実質的に同一である。1超の出発物質が、該組成に含有される場合、各部分のこれらの出発物質の相対量が実質的に同一であることも好ましい。]
[0051] 更なる実施形態において、「食品を製造するための出発物質の第1の部分」及び「食品を製造するための出発物質の第2の部分」は、味物質を除く、フレーバー、芳香物質、着色剤及びシーズニングからなる群から選択される他の任意選択の出発物質の1種又は複数を場合により除く、防腐剤及び抗菌剤から選択される出発物質の1種又は複数を場合により除く、乳化剤(例えばDatems(Datemsは、ジアセチル酒石酸無水物と食用油、脂肪又は脂肪形成脂肪酸の部分グリセリドとを反応させることにより形成できる))からなる群から選択される出発物質の1種又は複数を場合により除く組成(即ち、出発物質(単数又は複数)及び/又は各部分におけるこれらの出発物質の相対量)について実質的に同一である。Datemsの製造用のグリセリド源としては、大豆油、パーム油、ヒマワリ油、牛脂油及びモノグリセリドが挙げられる。Datemsとしては、商業的供給源(モノ−及びジグリセリド、ラクチレート、Citrems、Acetems、レシチン)、酵素(例えばアミラーゼ、ヘミセルラーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、ペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、プロテアーゼ)及び酸化還元物質(例えばアスコルビン酸)からも得ることができる。]
[0052] したがって、出発物質の第1の部分及び出発物質の第2の部分(並びに場合により出発物質の更なる部分)は、味物質を除く組成について実質的に同一であることが好ましい。]
[0053] 乳化剤、酵素及び酸化還元物質だけでなく、例えば微生物活性種のレベル、例えばイーストを使用して、本発明の方法を行うことにより食品中で得られる異なる領域の形態及び/又はレオロジー特性を微調整することができる(以下も参照)。]
[0054] したがって、それぞれ各部分を出発物質として使用して、食品を製造することができるが、各部分は、味物質重量%が異なり、互いに対する出発物質(成分)の相対量が更に場合により異なり得、あまり必須でないか又は必須でない成分、例えば、フレーバー、芳香物質、着色剤、シーズニング、防腐剤、抗菌剤、乳化剤、酵素、酸化還元物質及びイーストからなる群から選択される1種又は複数については更に場合により異なり得る。したがって、一実施形態において、特に食品としてのパンについて、パンのフレーバー、スパイス又はハーブが不均一に分布していてもよい。]
[0055] タンパク質、炭水化物及び/又は脂質の重量%は、2つの部分について実質的に同一であることが好ましい。更に、2つの部分におけるタンパク質、炭水化物及び/又は脂質の組成は、実質的に同一であることが特に好ましい。したがって、第1及び第2の部分(並びに場合により更なる部分)は、実質的に同じマクロ栄養素組成を有することが好ましい。]
[0056] マクロ栄養素は、タンパク質、炭水化物及び脂質等、体が比較的大量に使用する栄養素として定義できる。これは、ビタミン及びミネラル等、体が少量を必要とするミクロ栄養素とは対照的である。炭水化物は、例えばデンプン等の多糖類である。多糖類は、ガム及びデンプンからなる群から選択されることが好ましい。本明細書において、デンプンを場合により変性してもよい。]
[0057] タンパク質、デンプン及び/又は脂質の重量%は、2つの部分について実質的に同一であることが特に好ましい。更に、2つの部分におけるタンパク質、デンプン及び/又は脂質の組成は、実質的に同一であることが特に好ましい。これは、生地製品に特に適用できる。]
[0058] したがって、タンパク質、炭水化物(例えばデンプン)及び脂質の1種又は複数の種類は、第1及び第2の部分について(並びに場合により更なる部分についても)実質的に同一であることが好ましい。タンパク質、炭水化物及び脂質の重量%が実質的に同一であることが更により好ましい。]
[0059] 「食品を製造するための出発物質の第1の部分」及び「食品を製造するための出発物質の第2の部分」という語句は、各部分に含まれる組成(即ち、出発物質(単数又は複数)又は成分(味物質(単数又は複数)以外))については実質的に同一であり、各部分における成分の相対量(味物質を除く)が、実質的に同一であることを特に示し得る。]
[0060] 第1の部分の組成(成分(単数又は複数)の重量%(単数又は複数)の合計として定義される)及び第2の部分の組成(成分(単数又は複数)の重量%(単数又は複数)の合計として定義される)は、実質的に同一であることが好ましく、少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも90重量%、更により好ましくは少なくとも95重量%(「同一重量%」)について同一であることが好ましい。味物質が、例えばキャンディーにおける糖(又は別のバルク甘味料、例えばポリオール甘味料若しくはマルトデキストリン)等のバルク成分であり、このような味物質が不均一な分布を有する味物質として選択される例において、これらの同一性値はより低いと思われるが、好ましくは少なくとも50重量%、更により好ましくは少なくとも60重量%、更により好ましくは少なくとも65重量%、例えば少なくとも70重量%である。]
[0061] 例えば、幾つかの第1及び第2の部分が以下の組成を有すると想定して、パン様例、キャンディーバー様例、2つの菓子様例、チーズ様例及びソーセージ様例について、組成の同一性を以下のように決定する(第1の部分を、参照として使用する)。]
[0062] 任意選択の他のものが同一性の決定に含まれていてもよい。味物質含有量として糖分を変化させる例を除いて、同一重量%は全て、90重量%超又は更には95重量%超である。キャンディーバー様例及び全糖グミ等の糖ベースの系を除いて、同一性は、味物質なしでも、90%超又は更には95重量%超である。したがって、各成分については、重複重量%を決定し、それを加えて同一性重量%が得られる。]
[0063] 菓子様例に関して、1つの例は、無糖菓子と関連しており、他の例は、糖ベースの菓子と関連していることが留意される。例として、糖ベースの菓子(菓子様例(全糖グミ))において、味物質クエン酸の分布は変化させる(即ち不均一にする)が、糖分は実質的に変化させない。]
[0064] 「実質的に同じ組成」について「味物質を除く」という用語は、味物質を含む第1の部分の組成(成分(単数又は複数)の重量%(単数又は複数)の合計として定義される)及び味物質を含む第2の部分の組成(成分(単数又は複数)の重量%(単数又は複数)の合計として定義される)が、実質的に同一であり、少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも90重量%、更により好ましくは少なくとも95重量%(同一重量%)について同一であることが好ましいことを特に示し得る。]
[0065] しかし、味物質が、例えばキャンディーにおける糖(又は別のバルク甘味料、例えばポリオール甘味料若しくはマルトデキストリン)等のバルク成分であり、このような味物質が、不均一な分布を有する味物質として選択される例において、味物質を含むこれらの同一性値はより低いと思われるが、好ましくは少なくとも50%、更により好ましくは少なくとも60重量%、更により好ましくは少なくとも65重量%、例えば少なくとも70%である。糖が、例えば幾つかの菓子の糖等のバルク成分であり、糖分が、各々部分又は領域間で異なるこれらの実施形態において、同一重量%は、糖及び(炭水化物)バルク代替物が実質的に同一とみなされるように適合させてもよい。例えば、上記例において、糖は、キシリトール又はポリデキストロースで置き換えることができる。菓子食品について糖及び炭水化物のバルク代替物が実質的に同一とみなされる場合、第1の領域(又は第1の部分各々)におけるバルク成分として糖を有する菓子食品の同一重量%も、合計すると90重量%を超える値となり得る。実際に、上記のキャンディーバー様例において、第1の部分(又は領域)における糖の重量%は、70重量%であり、第2の部分において糖及び糖のバルク代替物として作用する炭水化物の重量%は合わせて、70重量%である。したがって、菓子のこの特定の実施形態において、炭水化物糖バルク代替物は、糖と実質的に同一であるとみなされ、同一重量%は均一に100%である。]
[0066] 「食品を製造するための出発物質の第1の部分」及び「食品を製造するための出発物質の第2の部分」という用語は、他の部分の使用を排除せず、複数の実質的に同一の第1の部分及び/又は複数の実質的に同一の第2の部分の使用も含むことができる。しかし、第1の部分及び第2の部分の数は限られていることが好ましい。出発物質の第1の部分及び第2の部分は各々1つだけ存在し、これらの部分が組み合わせられることが更により好ましい。]
[0067] 食品を製造するための出発物質の第1の部分及び食品を製造するための出発物質の第2の部分は、第2の部分の味物質重量%が、第1の部分の味物質重量%の約0〜75%の範囲、特に約10〜75%の範囲であるという点で少なくとも異なる。したがって、第2の部分は、味物質を含んでいない場合も、又は第1の部分の味物質重量%の最大約75%程度、特に最大約50%程度の味物質重量%で味物質を含んでいる場合もある。このようにして、味物質の量における差異は、例えば、味物質(重量%)の同じ主観的知覚を維持しながら、味物質のバルク重量%を減少できる効果を得るのに実質的に十分であり得る。したがって、味物質は、出発物質の第2の部分に場合により存在し得る。好ましい全体的味知覚について、味物質は、出発物質の第1と第2の部分の両方に含有され得る。更に、有利には、両方の部分に味物質を有することは、該部分の加工条件/テクスチャー特性/レオロジー挙動にも好ましいと思われる。]
[0068] 第2の部分の味物質重量%は、第1の部分の味物質重量%の約0〜40%の範囲、より好ましくは第1の部分の味物質重量%の約0〜25%の範囲であることが好ましい。更なる実施形態において、第2の部分の味物質重量%は、第1の部分の味物質重量%の少なくとも10%である。第1の部分の重量%の表示x%は、例えば(x%が50%であるとき)味物質重量%が第1の部分では約3重量%であり、第2の部分では約1.5重量%であることを示すか、又は(x%が20%であるとき)味物質重量%が第1の部分では約10重量%であり、第2の部分では約2重量%であることを示す。]
[0069] 第1の部分の味物質重量%及び第2の部分の味物質重量%、並びに場合により他(又は「第3」)の部分の味物質重量%は、各々所望の第1のバルク領域の味物質重量%、第2のバルクの味物質重量%及び場合により他のバルク領域の味物質重量%、並びに食品の味物質バルク重量%を得るために選択できる。より特に、各々出発物質の1つ又は複数の第1の部分の各第1の部分の味物質重量%及び出発物質の1つ又は複数の第2の部分の各第2の部分の味物質重量%、並びに場合により(出発物質の)1つ又は複数の他の部分の1つ又は複数の他(「第3」)の部分の味物質重量%は、所望される各々1つ又は複数の第1のバルク領域の1つ又は複数の第1のバルク領域の味物質重量%、各々1つ又は複数の第2のバルク領域の第2のバルク領域の味物質重量%、及び場合により各々1つ又は複数の他のバルク領域の1つ又は複数の他のバルク領域の味物質重量%、並びに食品の味物質バルク重量%を得るために選択できる。]
[0070] 味物質は、味覚刺激を誘発できる、即ち味覚を刺激できる、塩等の任意の物質として定義できる。味物質は、顕著な臭気がないことが好ましい。「味物質」という用語は、当業者に知られている。本発明の味物質は、苦味物質、甘味物質、酸味物質、塩味物質及び旨味物質からなる群から選択され、より特に糖、甘味料、塩(塩の混合物を含む)、呈味増強剤及び酸味料からなる群から選択される1種又は複数の味物質を特に含むことができる。]
[0071] 甘味物質は、糖及び/又は甘味料を特に含むことができる。旨味物質は、呈味増強剤を特に含む。塩味物質は、塩を特に含む。酸味物質は、酸味料を特に含む。]
[0072] 一実施形態において、甘味物質は、それだけに限らないが、スクロース、グルコース、フラクトース、1種又は複数の単糖類、1種又は複数の二糖類、シロップ、1種又は複数の糖蜜及び1種又は複数の果糖を含む1種又は複数の糖、それだけに限らないが、アセサルフェームカリウム、アリテーム、アスパルテーム、シクラメート、グリシルリジン、ネオテーム、ペリラルチン、サッカリン及びスクラロースを含む1種又は複数の甘味料からなる群から選択できる。]
[0073] 一実施形態において、塩味物質としては、それだけに限らないが、塩化ナトリウム、塩化カリウム、1種又は複数の他のアルカリ金属ハロゲン塩、1種又は複数の他のアルカリ土類金属ハロゲン塩、1種又は複数の他のアルカリ金属リン酸塩、1種又は複数の他のアルカリ土類金属リン酸塩を含む1種又は複数の塩を挙げることができる。塩味物質は、NaCl及び/又はKCl、特にNaCl(特に、キッチンソルト)を特に含むことができる。場合により、塩味物質は、CaCl2等の塩代替物を含むこともできる。本明細書において、塩代替物は、(塩味物質として)食品中のNaClを少なくとも部分的に置き換えるために使用される化合物として定義される。]
[0074] 呈味増強剤は、例えばイースト抽出物、グルタミン酸(例えば、グルタミン酸モノナトリウム(MSG))、イノシン酸塩、グアニル酸塩、アデニル酸塩、ウリジル酸塩、シチジル酸塩からなる群から選択される1種又は複数の化合物又は組成物を含むことができる。呈味増強剤は、例えば国際公開第2006/127935号にも列挙されている。]
[0075] 一実施形態において、酸味物質は、1種又は複数の酸味料(食用酸、例えば酢酸、クエン酸、乳酸、リン酸、塩酸、酒石酸、マレイン酸及びプロピオン酸)等を含む。フマル酸を、味物質として使用しないことが好ましい。]
[0076] 本明細書において、苦味物質は、対象中で苦味の知覚を誘発する化合物又は分子錯体として定義され得る。特に、苦味物質は、ガストデューシン及び/又はトランスデューシンの活性化をもたらすものである。苦味物質の例としては、それだけに限らないが安息香酸デナトニウム(「デナトニウム」、また「DEN」)、塩化キニーネ(「キニーネ」、また「QUI」)、塩化ストリキニーネ(「ストリキニーネ」、また「STR」)、ヘミ硫酸ニコチン(「ニコチン」、また「NIC」)、塩化アトロピン(「アトロピン」、また「ATR」)、スパルテイン、ナリンジン、カフェイン酸(「カフェイン」、また「CAF」)、キナクリン及びエピカテキンが挙げられる。]
[0077] コク味物質は、実質的な味物質とも時には称されるが、持続性のある味、口内での広がり、口当たり及び厚み等、様々に表現されてきた。コク味は、「熟成」チーズの味を与えるため、野菜の風味を高めるため、肉の風味を高めて、広がりがあり、且つより長時間持続する味を与えるため、例えばマヨネーズ及びドレッシングの酸の臭気をまろやかにするため、食品のナトリウム量を減少させるため、油分等を減少させながら脂肪分の高い製品と同様の広がりを与えるために使用できる。コク味物質の例としては、例えば米国特許第20060083847号、米国特許第2008248175号又は国際公開第2007055393号に記載されているように、コク味を与える機能をもたらす、例えばある種のグリコペプチド及びペプチドがある。]
[0078] 一実施形態において、食品を製造するための出発物質の第1の部分に含まれる味物質の少なくとも10重量%、より好ましくは少なくとも50重量%、最も好ましくは少なくとも70、80、90、95又は100重量%は、好ましくは味物質コーティング又は味物質粒子コーティングなしにそのまま提供される。更に又は或いは、食品を製造するための第2の部分に含まれる味物質の少なくとも10重量%、より好ましくは少なくとも50重量%、最も好ましくは少なくとも70、80、90、95又は100重量%は、好ましくは味物質コーティング又は味物質粒子コーティングなしにそのまま提供される。本明細書において、前記コーティングは、脂肪酸、並びにモノ−、ジ−及びトリグリセリドからなる群から選択される1種又は複数の物質から本質的になるものであってよい。前記コーティングの厚さは、好ましくは1mm未満、更により好ましくは0.1mm未満、最も好ましくは0.01mm未満である。味物質コーティング又は味物質粒子コーティングの存在は、それらの存在が配合空間を占める可能性があるため、あまり好ましくないと思われる。]
[0079] 特に味物質が、該方法のプロセス(b)に影響を与える可能性がある場合、特に味物質が、食品の調製中、食品の進展に重大な影響を与える可能性がある場合、出発物質の第1の部分及び出発物質の第2の部分が、前記部分間でほぼ同じ遊離味物質の濃度を含み、ここで出発物質の第1の部分に含まれる味物質の残量は、保護味物質として提供されることが好ましいと思われる。本明細書において、「遊離味物質」という用語は、味物質そのもの、好ましくは味物質コーティング又は味物質粒子コーティングなしでの味物質を示し、ここで前記コーティングは、脂肪酸並びにモノ−、ジ−及びトリグリセリドからなる群から選択される1種又は複数の物質からなることが好ましく、前記コーティングの厚さは、1mm未満、更により好ましくは0.1mm未満、最も好ましくは0.01mm未満であることが好ましく、「保護味物質」という用語は、味物質コーティング又は味物質粒子コーティングありでの味物質を示し、ここで前記コーティングは、脂肪酸並びにモノ−、ジ−及びトリグリセリドからなる群から選択される1種又は複数の物質からなることが好ましく、前記コーティングの厚さは、1mm未満、更により好ましくは0.1mm未満、最も好ましくは0.01mm未満であることが好ましく、「ほぼ同じ」という用語は、2つの部分における遊離味物質重量%が、10%の許容範囲内で等しいことを意味する。1超の味物質を施す場合、少なくとも1つの味物質は、出発物質の第1及び第2の部分の間で本明細書に記載の味物質重量%が異なることが好ましい。各味物質について所望の効果を得るために、各味物質は個別に、(第1及び第2の)部分(単数又は複数)の間で本明細書に記載の味物質重量%が独立に異なることが好ましい。]
[0080] 特定の実施形態において、食品を製造するための出発物質の第1の部分と第2の部分との重量比は、約0.01〜100、特に約0.1〜10、より特に0.5〜2の範囲である。複数の第1及び/又は第2の部分を施す場合、食品を製造するための第1の部分(単数又は複数)と第2の部分(単数又は複数)との合計の重量比は、約0.01〜100、特に約0.1〜10、より特に0.5〜2の範囲である。特定の実施形態において、第1及び第2の部分は、1:20〜20:1の範囲の重量比で組み合わせられる。]
[0081] 第1及び第2の部分(並びに場合により他の部分)が組み合わせられる。一般に、これは、(緩やかな)混合、(緩やかな)混練、折込、編組、積層、構成、押出、共押出、射出成形又は当技術分野で公知の他の方法、例えば堆積等(例えば菓子の場合等)を含むことができる。]
[0082] 一般に、部分は、固体、半固体として又は(粘性の)液体として組み合わせられる。また、液体部分(第1又は第2の部分である)と固体部分(第2又は第1の部分である)との組合せも可能であり得る。好ましい実施形態において、液体を使用する場合、部分は、20℃にて、約0.1〜10000Pa、特に約0.1〜1000Pa、好ましくは約1〜100Paの範囲の降伏応力を有する。降伏応力は、例えばヨーロッパ特許第1214887号に記載の方法に従って決定できる。更に、好ましい実施形態において、部分は、液体を使用する場合、20℃にて約102〜106mPa.sの範囲、好ましくは約103〜106mPa.sの範囲の粘度を有することが好ましい。一実施形態において、固体食品は、20℃にて約106mPa.s超の粘度を有する。これらの粘度は、約10s−1のせん断速度で得ることができる。]
[0083] 更に、一実施形態において、液体は、2つ(以上)の液体を使用する場合、実質的に混和性又は実質的に非混和性の液体であってよい。実質的に非混和性の液体を使用する利点としては、味物質の拡散を制限できることである。]
[0084] 本明細書において、「非混和性」という用語は、例えば、液体の少なくとも1つ及び好ましくは各々が、上記の領域内で降伏応力を有する場合である、2つ又は複数の液体の動力学的非混和性に関し得る。非混和性は、それらが、例えば溶解性パラメーターでの差異により互いに実質的に非相容性であるという意味で、熱力学的非混和性にも関し得る。2つの液体の熱力学的非混和性の例は、第1の液体が水であり、第2の液体が油、例えばヒマワリ油である例に関する。]
[0085] 「食品を調製する」という語句は、異なる実施形態を対象とし得る。例えば、該用語は、生地を膨張及び発酵させることを含むことができ、このような生地を(予備)ベークすること、このような生地を揚げること、このような生地を調理すること等を(更に)含むことができる。該用語は、例えば、このようにして得られた食品を包装し、このようにして得られたものを被覆する等、当業者に公知の(更なる)行動を更に含むことができる。該用語は、食品を硬化(凝固)させること又は食品を圧縮することも含むことができる。]
[0086] 特定の実施形態において、出発物質の第1及び第2の部分(単数又は複数)はいずれも、生地を含み、ここで味物質は、塩を含み、食品を調製することが、組み合わせた生地をベークするか、調理するか、又は揚げることを含む。生地は、発酵前又は発酵後に組み合わせることができる。ここで、出発物質の第1の部分(単数又は複数)、即ち(第1)の生地は、生地に対して約0.1〜3重量%、特に0.5〜2重量%の範囲で第1の部分の味物質重量%を有することができる。この重量%、並びに第2の部分(単数又は複数)及び場合により他の部分の重量%は、食品において各領域の所望のバルク領域重量%、並びに味物質バルク重量%が得られるように選択できる。]
[0087] 生地は、例えば水、粉及び/又はデンプンを含むことができ、ここで粉は、小麦粉、トウモロコシ粉、ジャガイモ粉の群から選択される1種又は複数の粉であることが好ましい。]
[0088] したがって、食品を製造するための出発物質の第1の部分と、食品を製造するための出発物質の第2の部分とを組み合わせ、食品を調製することにより、本発明による不均一な味物質バルク分布を有する食品を得ることができる。]
[0089] 消費者が、食品を摂取したとき、感覚差を知覚しないことが特に所望される。したがって、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)、並びに場合により更なる部分は、個別の第1の領域及び第2の領域、並びに場合により更なる領域が得られるような方法で処理されるのが好ましく、それにより、味物質バルク重量%を減少できるが、消費者は、食品を摂取したとき感覚差を知覚しない。例えば、これは、領域を互い違いにすることにより(例えば、該部分の積層体を製造し、次いで食品を更に製造することにより)得ることができる。]
[0090] 食品
一態様において、本発明は、味物質バルク重量%及び不均一な味物質バルク分布を有する、味物質を含む食品を提供する。このような食品は、本発明の方法により得ることができる。]
[0091] 本発明の一実施形態による食品は、
a.第1のバルク領域の味物質重量%を有する、味物質を含む第1のバルク領域(「第1の領域」とも示される)と、
b.第2のバルク領域の味物質重量%を有する、味物質を場合により含む第2のバルク領域(「第2の領域」とも示される)と
を含む。]
[0092] したがって、本発明の一実施形態による食品は、少なくとも第1のバルク領域及び第2のバルク領域を含むが、更なる実施形態においては、より多くの領域が存在し得る。「バルク領域」という用語は、バルク内の仕切りを示し、したがってコーティングは特に示さない。「バルク」という用語は、食品の表面から約0.2mmの距離、より特に約0.5mmの距離での食品中の任意のこととして解釈できる。特に、食品の上層若しくは外層、又は表面は、バルクとみなされないが、当然ながらバルク領域が、食品の表面に及ぶ場合もある。]
[0093] 第1及び第2のバルク領域は、味物質重量%が異なる。特に、第2のバルク領域の味物質重量%は、第1のバルク領域の味物質重量%の0〜75%の範囲、特に約10〜75%の範囲である(上記も参照)。したがって、第2の領域は、味物質を含んでいない場合も、又は第1の領域の味物質重量%の最大約75%程度、特に最大約50%程度の味物質重量%で味物質を含んでいる場合もある。このようにして、味物質の量の差異は、味物質(重量%)の同じ主観的知覚を維持しながら、例えば味物質バルク重量%を減少できる効果を得るのに実質的に十分であり得る。したがって、味物質は、第2の領域に場合により存在し得る。]
[0094] 第2のバルク領域の味物質重量%は、第1のバルク領域の味物質重量%の約0〜40%の範囲、より好ましくは第1のバルク領域の味物質重量%の約0〜20%の範囲であることが好ましい。更なる実施形態において、第2の領域におけるバルク領域の味物質重量%は、第1の領域のバルク領域の味物質重量%の少なくとも10%である。第1のバルク領域の味物質重量%の表示x%は、例えば(xが50であるとき)、味物質のバルク領域の味物質重量%が第1のバルク領域では約3重量%、第2のバルク領域では約1.5重量%であることを示す。]
[0095] このようにして、味物質は食品中に不均一に分布している。しかし、領域内で、(局所)味物質重量%は、大幅に変化できないことに留意する。特に、バルク領域内の味物質の局所重量%は、バルク領域の味物質重量%と大幅に異なることはない。一般に、第1のバルク領域内の局所味物質重量%は、第1のバルク領域の味物質重量%の約+/−20%以内、特に約+/−10%以内、より特に約5%以内である。例えば、第1のバルク領域の味物質重量%を2重量%と想定すると、第1のバルク領域内の局所変化は、約1.6〜2.4重量%(+/−20%と想定)の範囲、特に約1.9〜2.1重量%(+/−10%と想定)以内等である。]
[0096] 次いで、第2のバルク領域の味物質重量%の第2のバルク領域内での局所変化は、当然ながら最低0重量%で、各々第1のバルク領域の味物質重量%の約+/−20%以内、特に約+/−10%以内、より特に約5%以内であってもよい。したがって、第1のバルク領域の味物質重量%を2重量%(上記の例参照)、第2のバルク領域の味物質重量%を第1のバルク領域の味物質重量%に対して50%、即ち1重量%と想定すると、第2のバルク領域内の局所変化は、約0.6〜1.4重量%(+/−20%と想定)の範囲、特に約0.9〜1.1重量%(+/−10%と想定)以内等である。更に、第2のバルク領域の味物質重量%を第1のバルク領域の味物質重量%に対して0%、即ち0重量%と想定すると、第1のバルク領域内の局所変化は、約0〜0.4重量%(+/−20%と想定)の範囲、特に約0〜0.1重量%(+/−10%と想定)以内等である。このような第1のバルク領域及びこのような第2のバルク領域は各々独立に、少なくとも約1mm3、より特に少なくとも約1cm3、例えば約0.5〜1000cm3、例えば約0.5〜100cm3、より特に1〜10cm3等の体積を有することができる。より少ない体積、例えば約0.5〜5cm3又は約0.5〜2cm3(以下も参照)も可能であり得る。特定の実施形態において、1超の第1のバルク領域及び/又は1超の第2のバルク領域が存在する場合、各(第1又は第2の)バルク領域は、個別に且つ独立に、本明細書に示されている範囲の体積を有することができることに留意する。したがって、第1のバルク領域(単数又は複数)及び第2のバルク領域(単数又は複数)(並びにしたがって場合によりやはり更なるバルク領域(単数又は複数))は、各々独立に1mm3〜1000cm3、例えば0.5〜1000cm3、特に1〜1000cm3、例えば0.5〜500cm3、好ましくは0.5〜100cm3、特に0.5〜20cm3、例えば好ましくは1〜10cm3の体積を有することができる。例えば、パンにおいて、領域は、例えば10〜40cm3、例えば15〜25cm3の範囲であってよいのに対して、菓子については、領域は、例えば0.1〜2cm3、例えば0.2〜1cm3の範囲であってよい。]
[0097] したがって、特定の実施形態において、本発明は、味物質バルク重量%及び不均一な味物質バルク分布を有する味物質を含む食品であって、該食品は、
a.第1のバルク領域の味物質重量%を有する、味物質を含む第1のバルク領域と、
b.第2のバルク領域の味物質重量%を有する、味物質を場合により含む第2のバルク領域と
を含み、
第1のバルク領域が、実質的に均一な味物質バルク分布を有するか、又は第2のバルク領域が、実質的に均一な味物質バルク分布を有するか、又は第1のバルク領域及び第2のバルク領域がいずれも独立に、実質的に均一な味物質バルク分布を有する、上記食品を提供する。]
[0098] 一実施形態において、第1のバルク領域及び第2のバルク領域は各々独立に、少なくとも約1mm3、より特に少なくとも約1cm3の体積を有する。]
[0099] 一実施形態において、第1の領域又は第2の領域は、味物質(単数又は複数)からのみなるのではなく、他の成分も含む。したがって、一般に、第1及び第2の領域での味物質重量%は、各々第1又は第2の領域の重量に対して、独立に約90重量%未満、甘味以外の味物質の場合、特に独立に約50重量%未満、更により特に約30重量%未満、いっそう更により特に約10重量%未満、更により特に約5重量%未満である。1超の味物質が第1又は第2の領域に存在するとき、これらの数字は、第1及び第2の領域の味物質重量%の合計に適用できる。第1及び第2という用語は、単なる表示に過ぎず、例えば味物質ごとに異なり得ることに留意する。]
[0100] 上に記載したように、味物質は、塩の混合物等、同じ味物質の分類内で異なる味物質の組合せを含む、2種以上の味物質の組合せを含むことができる。味物質の分布は、互いに独立するものであってよい。例えば、不均一な食品は、呈味増強剤を含む高い重量%の(第1の)味物質の領域、及び増強剤を含まない低い重量%の(第2の)味物質の領域、またその逆、即ち呈味増強剤を含まない高い重量%の味物質の(第1の)領域、及び高い呈味増強剤の重量%を含む低い重量%の味物質の(第2の)領域を有する食品を含むことができる(この例では、呈味増強剤の知覚から見たとき、後者の領域を第1の領域、前者の領域を第2の領域とみなすことができる)。]
[0101] 特定の実施形態において、「第1の領域」及び「第2の領域」は、各領域に含まれる組成(即ち、成分)について実質的に同一である。成分以外が、領域に含有されている場合、各領域でこれらの成分の相対量が実質的に同一であることも好ましい。]
[0102] 更なる実施形態において、「第1のバルク領域」及び「第2のバルク領域」は、味物質を除く、フレーバー、芳香物質、着色剤及びシーズニングからなる群から選択される成分の1種又は複数を場合により除く、防腐剤及び抗菌剤から選択される出発物質の1種又は複数を場合により除く、乳化剤、酵素及び酸化還元物質からなる群から選択される出発物質の1種又は複数を場合により除く組成について実質的に同一である(上記も参照)。したがって、第1のバルク領域及び第2のバルク領域(並びに場合により更なるバルク領域)は、味物質を除く組成について実質的に同一である。]
[0103] したがって、それぞれ各領域は、互いに対して成分の相対量が更に場合により異なり得、あまり必須でないか又は必須でない成分、例えばフレーバー、芳香物質、着色剤、シーズニング、防腐剤、抗菌剤、乳化剤、酵素、酸化還元物質及びイーストからなる群から選択される1種又は複数について更に場合により異なり得る。したがって、一実施形態において、特に食品としてのパンについて、パンのフレーバー、スパイス又はハーブが不均一に分布していてもよい。]
[0104] タンパク質、炭水化物及び/又は脂質の重量%は、2つの領域について実質的に同一であることが好ましい。更に、2つの領域におけるタンパク質、炭水化物及び/又は脂質の組成は実質的に同一であることが特に好ましい。したがって、第1及び第2の領域(並びに場合により更なる領域)は、実質的に同じマクロ栄養組成を有することが好ましい。タンパク質、デンプン及び/又は脂質の重量%は、2つの領域について実質的に同一であることが特に好ましい。更に、2つの領域におけるタンパク質、デンプン及び/又は脂質の組成は実質的に同一であることが特に好ましい。これは、生地製品に特に適用できる。]
[0105] したがって、タンパク質、炭水化物(例えばデンプン)及び脂質の1種又は複数の種類は、第1及び第2の領域について(並びに場合により更なる領域についても)実質的に同一であることが好ましい。タンパク質、炭水化物及び脂質の重量%が実質的に同一であることが更により好ましい。]
[0106] したがって、有利には、1種又は複数のマクロ栄養素の分布は、食品(のバルク)で実質的に均一である。]
[0107] 「第1の領域」及び「第2の領域」という語句は、「各領域」に含まれる組成(即ち、成分)については実質的に同一であり、各領域の成分の相対量(味物質を除く)が実質的に同一であることを特に示し得る。第1の領域の重量%で定義される組成及び第2の領域の重量%で定義される組成は、実質的に同一であることが好ましく、少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、更により好ましくは少なくとも95%について同一であることが好ましい。上記の表を更に参照して、「第1(重量%)」及び「第2(重量%)」は各々第1及び第2の領域の成分の重量%に関し得るが、各々第1及び第2の領域の組成の重量%として解釈することもできる。]
[0108] したがって、本発明は、特に味物質を除く成分について本質的に均一である食品を提供できる。所望される場合、更に幾つかの他の成分(例えば、フレーバー又は乳化剤)を、不均一に分布させてもよいが、マクロ栄養素を均一に分布させることが好ましい。]
[0109] したがって、一実施形態において、本発明は、味物質バルク重量%及び不均一な味物質バルク分布を有する、味物質を含む食品であって、該食品は、第1のバルク領域の味物質重量%を有する、味物質を含む第1のバルク領域と、第2のバルク領域の味物質重量%を有する、味物質を場合により含む第2のバルク領域とを含み、第2のバルク領域の味物質重量%は、第1のバルク領域の味物質重量%の0〜75%の範囲であり、第1のバルク領域及び第2のバルク領域は各々独立に、各々少なくとも1mm3の体積を有し、食品は、味物質を除く成分について本質的に均一である上記食品を提供する。]
[0110] 更に、一実施形態において、本発明は、味物質を含む食品であって、味物質が、食品のバルクに不均一に分布しており、食品が第1のバルク領域と第2のバルク領域とを含み、第1のバルク領域が、第1のバルク領域に対して第1の重量%を有する味物質を含み、第2のバルク領域が、第2のバルク領域に対する重量%を有する味物質を場合により含み、第2のバルク領域が、第1のバルク領域において味物質の第1の重量%の0〜75%の範囲で第2の重量%を有する味物質を含み、第1のバルク領域及び第2のバルク領域が各々独立に少なくとも1mm3の体積を有し、食品が味物質を除く成分について本質的に均一である上記食品を提供する。]
[0111] 当業者には明らかであろうが、味物質及び他の成分について組成における違いは、異なる組成の出発物質を有する部分を使用して、その食品を製造することにより得ることができる。]
[0112] 図1aを参照すると、食品は参照1で示されている。食品は表面2を有し、食品1のバルクは参照3で示されている。食品1は、第1のバルク領域10を有する。実際に、図1aの略図において、食品1は、各々第1のバルク領域10として適正である3つの領域を有する。食品1は、第2のバルク領域20も含む。味物質重量%は、様々な領域で異なる。第1のバルク領域10は、バルク領域の味物質重量%がより高く、第2のバルク領域20は、バルク領域の味物質重量%がより低い。差異を異なる濃淡の領域10、20で示す。] 図1a
[0113] 「第1のバルク領域」又は「第2のバルク領域」等の用語は、各々複数の第1のバルク領域又は第2のバルク領域も示すことができるため、1超の第1及び/又は第2のバルク領域が存在し得る。図1aにおいて、これは、例として3つの第1のバルク領域10で示されている。しかし、各第1のバルク領域10又は第2のバルク領域20は独立に少なくとも1mm3の体積を有し得ることに留意する(上記参照)。図1aは、別個の領域(即ち、特に第1のバルク領域10)を図式的に示している。] 図1a
[0114] 特に、ミリメートルの範囲での長さスケールにわたる味物質含有量の不均一性により、所望の効果を得ることができる。ここでは第2のバルク領域20である別の種類の中間バルク領域を介して測定した同じ種類の2つのバルク領域、例えば、図1aの2つの第1のバルク領域10間の最短距離L2は、0.5〜100mm、例えば特に1〜50mm、例えば1〜20mmの範囲であることが好ましい。] 図1a
[0115] 上に記載したように、「第1のバルク領域10」という用語は、複数の第1のバルク領域10を示し得る(同様に、これは、「第2のバルク領域20」という用語にも適用できる)。図1aの図式的実施形態において、食品1は、ここで例として、第2のバルク領域20に埋め込まれた、複数の第1のバルク領域10を含む。この図式的実施形態において、第1のバルク領域10(即ち、複数の第1のバルク領域10)及び第2のバルク領域20は合わせて食品1の90重量%超に相当する(ここでは実際に実質的に100重量%)。] 図1a
[0116] したがって、本発明の実施形態による食品は、1つ又は複数の第1のバルク領域及び1つ又は2つの第2のバルク領域を有することができる。]
[0117] しかし、第1及び第2のバルク領域(単数又は複数)の存在は、他のバルク領域の存在の可能性を排除しない。これは、図1bに図式的に示されている。] 図1b
[0118] 図1bを参照すると、食品はやはり参照1で示されている。食品1は、2つの第1のバルク領域10を有し、第2のバルク領域20も含む。しかし、更に食品1は、やはり異なる濃淡で示された第3のバルク領域30も含む。第3のバルク領域30は、必ずしも第1又は第2のバルク領域として適正である必要はないが、そうであってもよい。更に、第1のバルク領域10及び第2のバルク領域20は、各々第1及び第2のバルク領域として互いについて適性である一方で、例えば第3及び第1のバルク領域は、例えば互いに対して第1及び第2のバルク領域としてやはり適正であってよい。「第1」及び「第2」(並びに「第3」)という用語は、異なるバルク領域間で区別する以外には特定の意味を有さない。] 図1b
[0119] バルク領域は合わせて例えば、食品1の30重量%超、好ましくは60重量%超、更により好ましくは少なくとも90重量%に相当し得る。図1bのこの図式的実施形態において、第1のバルク領域10(即ち、第1のバルク領域10の複数)、第2のバルク領域20及び第3のバルク領域30は合わせて食品の90重量%超(ここで実際には実質的に100重量%)に相当する。] 図1b
[0120] 別の実施形態において、本発明の食品1は、層を含むことができる。このような実施形態は、図1cに図式的に示されており、ここでは2層が示されており、1つの層は第1のバルク領域10、もう1つの層は第2のバルク領域20である。したがって、第1及び第2のバルク領域10、20は、任意の得られる形態を有することができる。一実施形態において、食品1は、第1のバルク領域10を含む第1の層と、第2のバルク領域20を含む第2の層とを含む層状製品である。図1cにおいて、食品1は、第1のバルク領域10及び第2のバルク領域20から本質的になる。当業者には明らかであろうが、2層超、例えば、第1及び第2の領域の交互の層の積み重ね、例えば2〜20層、例えば4〜10層を施すこともできる。] 図1c
[0121] 図1cを参照すると、この図は、例えば層状の生地又は層状のパンに関し得る。] 図1c
[0122] 層状の生地を想定すると、生地層は、1〜30mm、例えば1〜10mmの厚さを有し得る。更に、複合体は、味物質含有量がより低い層と味物質含有量がより高い層とを含むことができ、ここでこれらの層は互い違いになっている。]
[0123] 層状のパンを想定すると、パン層は、1〜60mm、例えば1.5〜25mmの厚さを有し得る。更に、複合体は、味物質含有量がより低い層と味物質含有量がより高い層とを含むことができ、ここでこれらの層は互い違いになっている。上に記載したように、特定の実施形態において、各第1のバルク領域(単数又は複数)及び第2のバルク領域(単数又は複数)は、少なくとも約1mm3、より特に少なくとも約1cm3の体積を有する。更に特定の実施形態において、第1のバルク領域若しくは第2のバルク領域、又は第1のバルク領域と第2のバルク領域の両方は、領域位置での領域の長さ、高さ及び奥行が各々独立に少なくとも約0.5mm、より特に各々独立に少なくとも約1mmである領域位置を有する。図1a〜1c(また図2a〜2b、以下参照)を参照すると、このような位置の非限定的例が、参照Lで示されている。位置は、1つの参照Lで示されているが、位置Lは、互いに依存していないことに留意する。] 図1a 図1b 図1c 図2a 図2b
[0124] 本実施形態によれば、バルク領域の1つ又は複数内で、座標系が、Lを原点として、互いに垂直に、長さ、高さ及び奥行の軸で描かれているとき、バルク領域内の長さ(L1と示すことができる)、バルク領域内の高さ(h1と示すことができる)及びバルク領域内での奥行(d1と示すことができる)が各々独立に少なくとも約0.5mm、より特に各々独立に少なくとも約5mm、更により特に各々独立に少なくとも約10mmである、位置Lを見出すことができる。一般に、長さL1、高さh1及び奥行d1の上限範囲は、独立に約500mmの範囲、より特に約400mmの範囲、更により特に約200mmの範囲である。位置(単数又は複数)Lでのこれらの偽立方体以外に、別の性質の領域を見出すことができる。上に記載したように、バルク領域の味物質重量%は、領域内で実質的に一定であってよい。即ち、バルク領域の味物質分布は、(第1及び/又は第2の)バルク領域内で実質的に均一であってよい。より小さい寸法も可能であり、例えば、一般に、長さL1、高さh1及び奥行d1の上限範囲は独立に約50mmの範囲、より特に約40mmの範囲、更により特に約20mmの範囲である。]
[0125] 特定の実施形態において、第1のバルク領域及び第2のバルク領域は各々独立に約0.1〜1000cm3、例えば好ましくは各々約1〜1000cm3、例えば好ましくは約0.5〜100cm3の範囲の体積を有する。本発明の特定の実施形態において、第1及び第2の領域は隣接しており、特に互いに部分的に接触している。略図1a〜1c及び2a〜2bにおいて、第1の領域10及び第2の領域20は全て互いに隣接しており、第1又は第2の領域として適正でない場合がある中間領域30は存在しない。] 図1a 図1b 図1c
[0126] 異なる領域10、20が存在するが、味物質重量%しか食品全体で変化できず、それは、幾つかの実施形態においては、目で見ることができないため、食品1は1つの食品1として知覚できることに留意する。]
[0127] 更なる実施形態において、食品は、第1のバルク領域が、第1のバルク領域の体積を有し、第2のバルク領域が、第2のバルク領域の体積を有し、各々独立に、各々食品の体積(又は、食品の全体積)の約1cm3以上及び約75体積%以下の範囲の体積を有し、ここで第1のバルク領域の体積及び第2のバルク領域の体積が合わせて食品の体積以下である、食品の体積(即ち、食品の全体積)を有する。「第1のバルク領域の体積及び第2のバルク領域の体積が合わせて食品の体積以下である」という語句は、第1のバルク領域及び第2のバルク領域以外にも多くの領域が存在し得ることを示す。1超の第1のバルク領域及び/又は1超の第2のバルク領域が存在する場合、各(第1又は第2の)バルク領域は、個別に且つ独立に、食品の体積の約1cm3以上及び約75体積%以下の範囲の体積を有することができ、ここで、第1のバルク領域の体積(単数又は複数)の合計及び第2のバルク領域の体積(単数又は複数)の合計は合わせて食品の体積以下であってよいことに留意する。第1及び第2のバルク領域の体積は合わせて食品の全体積の約50〜100%、好ましくは少なくとも60%、いっそう更により好ましくは少なくとも75%であることが好ましい。]
[0128] 更に、第1のバルク領域及び第2のバルク領域は合わせて食品の少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも60重量%、例えば好ましくは80重量%、いっそう更により好ましくは少なくとも90重量%に相当することが好ましい。別の実施形態において、第1のバルク領域及び第2のバルク領域、並びに場合により更なるバルク領域は、食品の少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも60重量%、例えば好ましくは80重量%、いっそう更により好ましくは少なくとも90重量%に相当する。]
[0129] 別の実施形態において、第1のバルク領域と第2のバルク領域との重量比は、約0.01〜100、特に約0.1〜10の範囲であってよい。1超の第1のバルク領域及び/又は1超の第2のバルク領域が存在する場合、第1のバルク領域(単数又は複数)の重量の合計と第2のバルク領域(単数又は複数)の重量の合計との重量比は、約0.01〜100、特に0.05〜20、更により特に約0.1〜10の範囲であってよい。]
[0130] 特定の実施形態において、食品は、生地製品、より特にパン、例えば型焼きパンを含み、ここで味物質は塩を含み、第1のバルク領域の味物質重量%と第2のバルク領域の味物質重量%との比は、約2〜20の範囲であり、味物質バルク重量%は、各々生地製品ベース又はパンベースで約0.1〜3重量%、特に約0.5〜2重量%の範囲である。一般に、「通常の」パンについて塩のバルク重量%は、パンベースで約1.8〜2.4重量%の範囲である(「通常の」ペストリーについては、塩のバルク重量%は、粉ベースで約0.8〜1.2重量%の範囲である)。したがって、本発明によるこのような食品については、塩のバルク重量%は同様であるか、又はより低く、例えばパンベースで約0.5〜2重量%であってよい。]
[0131] パンのスライス又はパンの断面の略図を図2aに示す。ここで、このようなパンのスライス又はパンの断面は、食品1として示されている。食品1はクラスト4を有する。このような食品1は、異なる生地シート(上記参照;例も参照)を組み合わせ、このようなシートを成形することにより得ることができる。クラスト4は、厚さd2を有することができ、一般にクラスト4をバルクとみなすことはできない。したがって、バルク3は、そのため、約1〜5mmの表面2の距離d2であってよい。食品1としてのパンの斜視図を図2bに図式的に示す。座標系が、互いに垂直に座標系からの長さL1、高さh1及び奥行d1で描かれているとき、これらの大きさは独立に少なくとも約0.5mm、より特に各々独立に少なくとも約5mm、更により特に各々独立に少なくとも約10mmであってよい位置Lを見出すことができる。2bの例において、やはり座標系が示されている位置Lにて、L1は、約50mmであってよく、h1は、約15mmであってよく、d1は約200mmであってよい。位置(単数又は複数)Lでのこれらの偽立方体以外に、別の性質の領域を見出すことができる。上に記載したように、バルク領域の味物質重量%は、領域内で実質的に一定であってよい。即ち、バルク領域の味物質分布は、(第1及び/又は第2の)バルク領域(単数又は複数)内で実質的に均一であってよい。] 図2a 図2b
[0132] ここでは第1のバルク領域10である別の種類の中間バルク領域を介して測定した、同じ種類の2つのバルク領域の間、例えば図2aの第2のバルク領域20の2つの部分間の最短距離L2は、0.5〜100mm、例えば特に1〜60mm、例えば1〜50mm、例えば好ましくは1〜20mmの範囲であることが好ましい。] 図2a
[0133] 上に記載したように、第1のバルク領域10、第2のバルク領域20及び場合により更なるバルク領域は合わせて食品の60重量%超(ここでは少なくとも約90重量%(クラスト4はバルクとして考慮されないため))に相当することが好ましい。]
[0134] 特定の実施形態において、特に食品がベーク生地製品、例えばパンを含む場合、脂肪及び油の全バルク含有量は30重量%未満である。]
[0135] したがって、本発明は、味物質バルク重量%が減少した食品を提供するための、食品中での不均一な味物質バルク分布の使用を有利に提供できる。更に、本発明は、食品中の味物質の官能的知覚を高めるか、且つ/又はそれを改善するための、食品中での不均一な味物質バルク分布の使用も有利に提供できる。]
[0136] 更に特定の粉ベースの実施形態
特定の実施形態において、(a)味物質が、糖、甘味料、塩、呈味増強剤及び酸味料からなる群から選択される、第1の粉ベースのバルク領域の重量%に対して味物質を0.1〜15%含む、前記第1のバルク領域のベーカリー製品を5〜95重量%、並びに(b)前記味物質を含有していないか、又は第1の粉ベースのバルク領域において同じ味物質重量%の50%未満の重量%で前記味物質を含有する、別のベーカリー製品を5〜95重量%含み、第1の粉ベースのバルク領域及び第2の粉ベースのバルク領域が合わせてベーカリー製品の少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも60重量%に相当する、少なくとも2つの異なる粉ベースのバルク領域を含む、粉ベースのベーカリー製品。]
[0137] ベーカリー製品について、重量%で定義された第1の粉ベースのバルク領域の組成及び重量%で定義された第2の粉ベースのバルク領域の組成は、少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも95重量%同一(即ち、同一割合)であることが好ましい。]
[0138] 特定の実施形態において、第1の粉ベースのバルク領域は、1〜60mm、例えば2〜50mm、例えば2〜30mmの厚さを有する層の形態、又は1mm3〜1000cm3の体積を有する(他の種類の)個別の領域の形態でベーカリー製品に含まれる(上記も参照)。個別の領域は、30未満、好ましくは10未満のアスペクト比を有することが好ましい。ベーカリー製品の実施形態において、第1の粉ベースのバルク領域及び第2の粉ベースのバルク領域は合わせて層状複合体を形成する。]
[0139] 第1のバルク領域と第2のバルク領域との重量比は、1:10〜10:1の範囲であることが好ましい。特に、ベーカリー製品は、生地、パーベーク生地製品又は完全ベーク生地製品である。更に、ベーカリー製品は、パン、ベークペストリー製品、プレッツェル、クラッカー、クッキー及びビスケットからなる群から選択できる。特に、ベーカリー製品は、パン、好ましくは型焼きパンであってよい。本明細書において、「パーベーク生地製品」という用語は、部分的にベークした後、貯蔵のために急速冷凍された、部分的にベークした(即ち、調理した)生地製品を特に示す。]
[0140] 特定の実施形態において、第2の粉ベースのバルク領域は、第1の粉ベースのバルク領域において同じ味物質の重量%の4〜40%、好ましくは4〜20%の重量%で味物質を含有する。特に、ベーカリー製品は、味物質を0.1〜3重量%、好ましくは0.5〜2重量%含有する。一実施形態において、第1の粉ベースのバルク領域及び第2の粉ベースのバルク領域はいずれも、各々第1の粉ベースのバルク領域及び第2の粉ベースのバルク領域の全重量に対して、粉を35〜80重量%含有する。]
[0141] 第1の粉ベースのバルク領域及び第2の粉ベースのバルク領域の脂肪分は、30%以下、好ましくは15%以下、好ましくは更に低い割合で異なる。上に記載したように、味物質は塩化ナトリウムであることが好ましい。しかし、一実施形態において、味物質は、スクロース、グルコース及びフルクトースから選択される糖である。1超の味物質の重量%が変化し得ることに留意する。本発明においては、少なくとも1つの味物質を、不均一に変化させるが、1つ又は複数の他の味物質が存在する場合、これらの味物質の1種又は複数も変化させることができる。例えば、NaClは、不均一に分布し得るのに対して、同時にKClは、均一に分布する。]
[0142] 更なる態様において、本発明は、複合ベーカリー製品の製造方法であって、(a)糖、甘味料、塩、呈味増強剤及び酸味料からなる群から選択される味物質の0.05〜15重量%を含有する第1の粉ベースの生地を調製するステップと、(b)前記味物質を含有していないか、又は第1の粉ベースの生地で同じ味物質の重量%の50%未満の重量%で前記味物質を含有する、第2の粉ベースの生地を調製するステップと、(c)1:20〜20:1の範囲内の重量比で第1の粉ベースの生地と第2の粉ベースの生地とを組み合わせて、生地複合体(異なる粉ベースのバルク領域で)を製造するステップと、(d)生地複合体を場合により更に加工するステップ、例えば生地複合体を予備ベークするか、又はベークするステップとを含む上記方法も提供する。]
[0143] 一実施形態において、第1の粉ベースの生地の1層又は複数層を、第2の粉ベースの生地の1層又は複数層と組み合わせて、積層した複合生地を製造する。一実施形態において、積層した複合生地をロール状にし、円筒状の生地製品を生成することができる。更に、円筒状の生地製品を型に移してもよく、場合によりオーブンでベークして型焼きパンを生成することができる。特に、複合ベーカリー製品は、上に記載したベーカリー製品である。生地層は、1〜10mmの厚さを有することが好ましい。味物質含有量がより低い(味物質なしを含む)層及び味物質含有量がより高い層は、互い違いになっていることが好ましい。]
[0144] 更なる実施形態
注意:適当な場合、以下に記載の更なる実施形態のいずれかを、上に記載の方法又は食品に従って、1つ又は複数の教示又は実施形態と組み合わせることができる。全ての更なる実施形態において、味物質は、呈味増強剤に更に関し得る。]
[0145] パン。第1及び第2の部分(単数又は複数)が生地に関する方法の特に好ましい実施形態において、生地は、パンを製造するのに適した任意の生地であってよい。特に適切な生地は、イーストを(更に)含む生地、好ましくは上に記載の生地である。味物質は、塩、特に塩化ナトリウムであることが好ましく、食品はパンである。]
[0146] 生地の第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)を前記部分の積層により又はそれに従って組み合わせることが好ましい。更に又は或いは、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)は、好ましくは前記部分の共押出により又はそれに従って組み合わせることができる。更に又は或いは、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)は、好ましくは前記部分の混合により組み合わせることができる。]
[0147] 特に好ましい実施形態によれば、該部分を組み合わせる前に、各前記部分をより小さな下位部分に細分する。これらの下位部分は、少なくとも1mm3の体積を有することが好ましい。プロセス(a.)の後で、各前記部分が、少なくとも1mm3の体積で依然として(確かに)滞留できるように、第1の部分(単数又は複数)と第2の部分(単数又は複数)とを組み合わせることが好ましい。前記部分を、組み合わせる前に、0〜10℃の間の温度まで適切に冷却してもよく、又は更に冷凍してもよい。したがって前記部分のコンシステンシーは、前記部分の混合を(更に)低減又は防止できるように改善できる。]
[0148] 塩は、イーストを含む生地の発酵に重大な影響を与え得ることが判明した。特に、塩濃度の増加は、発酵の速度及び/又は程度に悪影響を与える恐れがある。本実施形態によれば、出発物質の第1の部分及び出発物質の第2の部分は、前記部分間でほぼ同じ遊離塩の濃度を含み、ここで出発物質の第1の部分に含まれる味物質の残量は、保護塩として提供される。本明細書において、「遊離塩」という用語は、そのままの塩、好ましくは塩コーティング又は塩粒子コーティングなしの塩を示し、ここで前記コーティングは、存在する場合、脂肪酸並びにモノ−、ジ−及びトリグリセリドからなる群から選択される1種又は複数の物質からなることが好ましく、前記コーティングの厚さは、1mm未満、更により好ましくは0.1mm未満、最も好ましくは0.01mm未満であることが好ましく、「保護味物質」という用語は、塩コーティング又は塩粒子コーティングありの塩を示し、前記コーティングは、脂肪酸並びにモノ−、ジ−及びトリグリセリドからなる群から選択される1種又は複数の物質からなることが好ましく、前記コーティングの厚さは、1mm未満、更により好ましくは0.1mm未満、最も好ましくは0.01mm未満であることが好ましく、「ほぼ同じ」という用語は、2つの部分の遊離塩の重量%が、10%の許容範囲内で等しいことを意味する。塩は、塩化ナトリウム若しくは塩化カリウム、又はそれらの混合物であることが好ましい。コーティングは、10〜200℃の間、より好ましくは20〜180℃の間、最も好ましくは40〜120℃の間の温度で溶融する物質として選択されることが好ましい。コーティングは、例えば国際公開第0074499号に開示されているように、低融点植物油を含むことが好ましい。コーティングは、例えば国際公開第0074499号に開示されているように、低融点植物油からなることが最も好ましい。したがって、塩は、発酵状態(即ち、好ましくは4〜40℃の間の温度で)の間イーストと直接接触できないが、塩は、食品の更なる調製中、特に調理又はベーク中は遊離できる。]
[0149] 該部分を組み合わせた後、生地を、例えば予備ベークパン又はパンを調製する(更に加工する)ためにベーク又は予備ベークしてもよい。或いは、組み合わせた生地を貯蔵のために冷凍し、後で加工してもよい。]
[0150] チーズ。本方法の特に好ましい実施形態において、第1及び第2の部分(単数又は複数)はカードに関する。本明細書において、「カード(card)」という用語は、チーズを製造する当業者にとってはその通常の意味を有することが好ましい。カードは、乳、好ましくは牛乳の凝固により得られることが好ましい。カードは、生乳酸菌数を含むことが好ましく、味物質は塩、特に塩化ナトリウムであり、食品はチーズである。カードは、1mm3〜50cm3の間、特に5mm3〜5cm3の間の体積を有することが好ましい粒子として提供されることが好ましい。]
[0151] カードの第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)は、好ましくは前記部分の積層又は共押出により又はそれらに従って組み合わせることができる。しかし、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)は、カードの前記部分の混合により組み合わせられることが特に好ましく、ここでカードは、1mm3〜50cm3の間、特に5mm3〜5cm3の間の体積を有する粒子として提供される。カードの一部を(混合により)組み合わせた後で、前記部分を、好ましくは成形カード塊が得られるように圧縮(「調製」又は「更に加工」)することが更に好ましい。成形カード塊は、任意の形態、例えばチーズホイール又はチーズブロックの形態をとることができる。本実施形態によれば、成形カード塊は、200g〜100kgの間の重量を有することが好ましい。成形カード塊を塩水浴に浸漬することにより更に塩漬けにすることは好ましくない。プロセス(a.)の後で、各前記部分が、少なくとも1mm3の体積で依然として(確かに)滞留できるように、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)を組み合わせることが好ましい。プロセス(b.)は、成形カード塊の熟成を含むことが好ましい。]
[0152] 複合チーズ製品。本方法の別の実施形態において、第1及び第2の部分(単数又は複数)は、チーズ自体に関する。チーズは、プロセスチーズを含む任意のチーズであってよい。チーズは、セミハード又はハードチーズ、例えばゴーダ、エダム、エメンタール、グリュイエール、チルジット、マアスダマー等であることが好ましい。味物質は塩、特に塩化ナトリウムであり、食品は複合チーズ製品である。チーズは、1mm3〜50cm3の間、特に5mm3〜5cm3の間の体積を有することが好ましい粒子として提供されることが好ましい。或いは、チーズは、好ましくは0.1〜10mmの厚さを有するスライスとして提供されてもよい。]
[0153] チーズの第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)は、好ましくは前記部分の積層又は共押出により又はそれらに従って組み合わせることができる。スライスの場合には、積層が特に好ましい。第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)は、チーズの前記部分の混合により組み合わせることが特に好ましく、ここでチーズは、1mm3〜50cm3の間、特に5mm3〜5cm3の間の体積を有する粒子として提供される。カードの一部を(混合により)組み合わせた後で、前記部分を、好ましくは成形チーズ塊が得られるように圧縮(「調製」又は「更に加工」)することが更に好ましい。成形チーズ塊は、任意の形態をとることができ、特に好ましい成形チーズ塊は、スライス、ブロック又は水平円筒形に関し得る。本実施形態によれば、成形チーズ塊は、1〜200gの間、好ましくは5〜50gの間の重量を有することが好ましい。]
[0154] 例えば、チーズを粉チーズ(「粒子」)として提供することもできる。各々第1及び第2(並びに更なる)部分(即ち、各々部分として粉チーズ)を形成する2つ以上の粉チーズを組み合わせて、組み合わせた製品を例えばチーズに圧縮してもよい(即ち、複合チーズ)。]
[0155] 第2の部分は、第1の部分の味物質重量%の0〜50%、例えば0〜30%、特に0〜25%の範囲の第2の部分の味物質重量%を有することが好ましい。更に、第1の部分及び第2の部分は合わせて複合チーズ製品の少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、いっそう更により好ましくは少なくとも95重量%に相当することが好ましい。更に、第1の部分及び第2の部分は、5:1〜1:5、好ましくは0.5:1〜1:0.5、いっそう更により好ましくは0.8:1〜1:0.8の比で複合チーズ製品に含まれることが好ましい。]
[0156] このようにして得られる製品、例えば成形チーズ塊は、約10〜25000g、例えば1〜25kg又は例えば10〜100gの範囲の重量を有することが好ましい。]
[0157] プロセス(a.)の後で、各前記部分が、少なくとも1mm3の体積で依然として(確かに)滞留できるように、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)を組み合わせることが好ましい。]
[0158] ソーセージ及び再構成肉製品。本方法の別の実施形態において、第1及び第2の部分(単数又は複数)は、肉粒子を含む塊に関する。該塊は、各々塑性変形可能な塊であることが好ましく、各々ソーセージ又は再構成肉製品の調製に特有のコンシステンシーを有することが更に好ましい。食品は、ソーセージ又は再構成肉製品であることが好ましい。味物質は、塩、特に塩化ナトリウムであることが好ましい。肉粒子は0.1mm3〜50cm3の間、特に0.5mm3〜5mm3の間の体積を有することが好ましい。塩化ナトリウムの代わりに又はそれに加えて、塩代替物、例えばKCl、乳酸カリウム又はCaCl2を施すこともできる。]
[0159] (肉粒子を含む塊の)第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)は、好ましくは前記部分の積層又は共押出により又はそれらに従って組み合わせることができる。共押出が特に好ましいと思われる。特に、各々肉粒子を含む塊が、半固体のコンシステンシーを有する場合、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)は、前記部分の混合により組み合わせることが特に好ましい。組み合わせる前、特に混合により組み合わせる前に、各前記部分をより小さな下位部分に細分することが好ましい。これらの下位部分は、少なくとも1mm3、より好ましくは少なくとも10mm3、更により好ましくは少なくとも50mm3、最も好ましくは少なくとも100mm3の体積を有することが好ましい。下位部分の平均体積は、肉粒子の平均体積よりも大きいことが更に好ましい。プロセス(a.)の後で、各前記部分が少なくとも1mm3、より好ましくは少なくとも10mm3、更により好ましくは少なくとも50mm3、最も好ましくは少なくとも100mm3の体積で依然として(確かに)滞留できるように、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)を組み合わせることが好ましい。本明細書において、下位部分の平均体積は、肉粒子の平均体積よりも大きいことが更に好ましい。プロセス(b.)は、ソーセージ及び再構成肉製品の調理及び/又はベーキングを含むことができる。]
[0160] 肉代替物。肉代替物の調製について、第1及び第2の部分(単数又は複数)は、高タンパク質物質に関し得る。高タンパク質物質は、乾物ベースで5〜100重量%の間の量でタンパク質を含む食用物質である。高タンパク質物質は、有利には、カード、特に乾物ベースで20重量%未満の脂質を含むカードに関し得る。カードは、乳、好ましくは牛乳又は豆乳を凝固することによって得られることが好ましい。高タンパク質物質は、1mm3〜50cm3の間、特に5mm3〜5cm3の間の体積を有することが好ましい粒子として提供されることが好ましい。味物質は、塩、最も好ましくは塩化ナトリウムであることが好ましい。]
[0161] しかし、塩化ナトリウムに加えて又はその代わりにCaCl2及び/又はKCl、特にCaCl2を味物質として施してもよい。]
[0162] 高タンパク物質の第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)は、好ましくは前記部分の積層又は共押出により又はそれらに従って組み合わせることができる。しかし、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)は、カードの前記部分の混合により組み合わせることが特に好ましく、ここでカードは、1mm3〜50cm3の間、特に5mm3〜5cm3の間の体積を有する粒子として提供される。カードの部分を(混合により)組み合わせた後で、前記部分を、好ましくは成形カード塊が得られるように圧縮することが更に好ましい。成形カード塊は、任意の形状、しかし好ましくは、容易に調製できる一切れの肉、例えばシュニッチェル、ソーセージ等の形状をとることができる。本実施形態によれば、成形カード塊は、10g〜500gの間の重量を有することが好ましい。第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)は、プロセス(a.)の後で、各前記部分が、少なくとも1mm3、より好ましくは少なくとも100mm3、更により好ましくは少なくとも10cm3の体積で依然として(確かに)滞留できるように、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)を組み合わせることが好ましく、ここで下位部分の平均体積は、肉粒子の平均体積よりも大きいことが更に好ましい。プロセス(b.)は、人工肉製品の調理又はベーキングを含むことができる。]
[0163] カードの第1の部分及びカードの第2の部分は、前記部分間でほぼ同じ遊離塩の濃度を含み、ここで出発物質の第1の部分に含まれる味物質の残量は、保護塩として提供されることが好ましい。いずれの部分もある量の保護塩を含むことが更に好ましい。別の実施形態において、カードの第1及び第2の部分(単数又は複数)に含まれる塩は全て、保護塩として提供される。]
[0164] 菓子:一実施形態において、第1及び第2の部分(単数又は複数)は、菓子ベースに関し得る。味物質は、糖(グルコースシロップ及び糖代用品、バルク甘味料(糖アルコール、マルトデキストリン等)、甘味料及び高強度甘味料)、塩(塩代用品(本明細書において塩代替物も挙げられる)を場合により含む)及び酸味料からなる群から選択される1種又は複数の味物質を含むことが好ましい。味物質は、塩、糖及び酸味料からなる群から選択される1種又は複数の化合物として選択されることが好ましい。]
[0165] 一実施形態において、前記部分を組み合わせるとき、少なくとも2つの部分は、(粘性の)凝固可能な液体として提供される。凝固可能な液体は、70℃未満、より好ましくは60℃未満、最も好ましくは50℃未満又は40℃未満、更により好ましくは30℃未満の温度で凝固できることが好ましい。本実施形態によれば、前記部分を、好ましくは層状構造(「積層体」とも称される)を有する菓子製品が得られるように共堆積法で組み合わせることが好ましい。或いは、前記部分を不均一に混合し、次いで凝固させてもよい。更に或いは、前記部分を2段階堆積法又は多段階堆積法で組み合わせてもよく、該方法は、1つの液体部分の層を型(例えばデンプン型)に施し、それを凝固させ、次いで他の液体部分の一部又は全てを凝固部分の上に施し、それを凝固させることを含むことが好ましい。このようにして、2層以上の積層体を提供できる。或いは、これらの部分は、好ましくは前記部分の共押出により又はそれに従って組み合わせることができる。]
[0166] 別の実施形態において、前記部分を組み合わせるとき、1つの部分は、上に定義されるように(粘性の)凝固可能な液体として提供され、他の部分は、40℃未満の温度で(半)固体の菓子ベースとして提供される。本実施形態によれば、(粘性の)凝固可能な液体として提供される1つの部分を使用して、例えば浸漬により、(半)固体として提供される他の部分を被覆する場合、それは特に好ましい。或いは、凝固可能な液体部分を半固体部分に堆積させてもよい。(粘性の)液体として提供される部分を、(半)固体として提供される部分上にスプレーしてもよい。被覆、浸漬又は堆積のステップを繰り返すことができる。このような方法で、層状構造又は積層体を得ることができる。或いは、これらの部分は、好ましくは前記部分の共押出により又はそれに従って組み合わせることができる。]
[0167] 更に別の実施形態において、前記部分を組み合わせるとき、1つの部分は、上に定義されるように粘度化可能な液体として提供され、他の部分は、特に40℃未満の温度、特に10〜40℃の間の温度にて完成品中で凝固させることが好ましい液体として提供される。該部分を、ワンショット機を用いて、又は共堆積法により組み合わせることが好ましい。]
[0168] 上に定義されているように(半)固体の菓子ベースとして提供される1つの部分を組み合わせることも可能であり、他の部分は、とりわけ40℃未満の温度、特に10〜40℃の間の温度にて完成品中で凝固させることが好ましい液体として提供される。したがって、フィリングが、凝固した液体部分を含む、充填菓子製品を形成することが好ましい。]
[0169] 更に別の実施形態において、前記部分を組み合わせるとき、少なくとも2つの部分が、40℃未満、又はそれ以下の温度で(半)固体の菓子ベースとして提供される。(半)固体部分は、圧力下で変形可能であることが好ましい。(半)固体部分は、それらを互いの上に置くことにより組み合わせることができる。前記(半)固体部分を組み合わせる前、又はその後で、該部分をより小さい下位部分に細分してもよい(即ち、複数の第1の部分及び/又は複数の第2の部分)。或いは、これらの部分を、好ましくは前記部分の共押出により又はそれに従って組み合わせることができる。更に或いは、(半)固体の第1及び第2の部分(単数又は複数)は、前記部分の積層により組み合わせることができる。更に或いは、(半)固体の第1及び第2の部分(単数又は複数)は、(緩やかな)混練及び/又は引抜により組み合わせることができる。]
[0170] 特に好ましい実施形態によれば、40℃未満の温度で(半)固体の菓子ベースとして提供される少なくとも2つの部分を組み合わせるとき、又は(粘性の)凝固可能な液体として提供される1つの部分と、40℃未満の温度で(半)固体の菓子ベースとして提供される別の部分とを組み合わせるとき、前記固体部分を組み合わせる前に、各(半)固体部分をより小さい下位部分に細分する。これらの下位部分は、少なくとも1mm3の体積を有することが好ましい。プロセス(a.)の後で、各前記部分が、少なくとも1mm3の体積で依然として(確かに)滞留できるように、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)を、好ましくは圧力(及び/又はせん断)を用いて(場合により混合し)組み合わせることが好ましい。]
[0171] 一実施形態において、上に定義した凝固可能な液体部分(単数又は複数)及び40℃未満の温度で(半)固体である菓子ベースは、ゲル化剤、好ましくは1種又は複数の増粘剤を含むことができる。ゲル化剤は、ペクチン、デンプン、寒天、アラビアガム、カラギナン、キサンタンガム、ゼラチン等からなる群から選択される1種又は複数の化合物を含むことが好ましい。増粘剤は、親水コロイド、特に多糖ガム又はセルロース誘導体であることが好ましい。液体は、低融点脂肪、例えばバター脂肪又はココア脂肪を含むことができる。]
[0172] 更に又は或いは、該部分は、ポリデキストロース、可溶性(非消化性)繊維、例えば可溶性食物繊維又はマルトデキストリン、糖アルコール及びゼラチン加水分解物(コラーゲン加水分解物とも称される)からなる群から選択される化合物であることが好ましいバルク剤も含むことができる。更に又は或いは、該部分は芳香物質及び/又は着色剤も含むことができる。]
[0173] 菓子製品は、グミ菓子、ゼリー、マシュマロ、チョコレート菓子又はチューイングキャンディーであることが好ましい。これらの製品のいずれかを、場合により被覆してもよい。マシュマロは、共押出又は共堆積により得られることが好ましい。グミは、共堆積により得られることが好ましい。チューイングキャンディーは、混練又は引抜により得られることが好ましい。]
[0174] したがって、一実施形態において、本発明は、味物質バルク重量%及び不均一な味物質バルク分布を有する、味物質を含む菓子の製造方法であって、(a)菓子を製造するための出発物質の第1の部分と菓子を製造するための出発物質の第2の部分とを組み合わせるステップと、(b)菓子を調製するステップとを含み、出発物質の第1の部分が、第1の部分の味物質重量%を有する味物質を含み、出発物質の第2の部分が、第2の部分の味物質重量%を有する味物質を更に場合により含み、第2の部分の味物質重量%が、第1の部分の味物質重量%の0〜75%の範囲である上記方法を提供する。]
[0175] 組み合わせる方法は、積層法、共押出法、共堆積法、(緩やかな)混練法及び(緩やかな)引抜法からなる方法からなる群から特に選択できる。]
[0176] したがって、一実施形態において、本発明は、味物質バルク重量%及び不均一な味物質バルク分布を有する、味物質を含む菓子であって、該菓子が、(a)第1のバルク領域の味物質重量%を有する、味物質を含む第1のバルク領域、及び(b)第2のバルク領域の味物質重量%を有する、味物質を場合により含む第2のバルク領域を含み、第2のバルク領域の味物質重量%が、第1のバルク領域の味物質重量%の0〜75%の範囲であり、第1のバルク領域及び第2のバルク領域が各々独立に、各々少なくとも約1mm3の体積を有する上記菓子も提供する。]
[0177] それにもかかわらず更に、一実施形態において、本発明は、味物質を含む菓子であって、該味物質が、菓子のバルクに不均一に分布しており、菓子が、第1のバルク領域及び第2のバルク領域を含み、第1のバルク領域が、第1のバルク領域に対して第1の重量%を有する味物質を含み、第2のバルク領域が、第2のバルク領域に対して第2の重量%を有する味物質を場合により含み、第2のバルク領域が、第1のバルク領域において味物質の第1の重量%の0〜75%の範囲で第2の重量%を有する味物質を含み、第1のバルク領域及び第2のバルク領域が各々独立に、少なくとも約1mm3の体積を有する上記菓子も提供する。]
[0178] 出発物質の第1の部分及び出発物質の第2の部分は、味物質を除く組成について実質的に同一であることが好ましい。更に、第1のバルク領域及び第2のバルク領域は、味物質を除く組成について実質的に同一であることが好ましい。糖がバルク成分である場合、各々第2の部分又はバルク領域において糖に代わるバルク剤(例えば、炭水化物、糖アルコール(例えば、キシリトール)、食物繊維(例えば、ポリデキストロース))は、各々第1の部分又はバルク領域でバルク成分としての糖と実質的に同一とみなすことができる。]
[0179] 非冷凍乳製品デザート製品。一実施形態において、第1及び第2の部分(単数又は複数)は、乳製品に関し得る。食品は、好ましくは(半)固体の非冷凍乳製品デザート製品である。味物質は、糖又は塩であることが好ましい。前記部分を組み合わせるとき、1つの部分が、(粘性)の液体として提供され、他の部分が(半)固体として提供されることが好ましい。液体の好ましい特徴が上に記載されている。液体は、凝固可能な液体であることが更に好ましい。凝固可能な液体は、30℃未満、より好ましくは20℃未満、最も好ましくは15℃未満の温度で凝固できることが好ましい。液体は、増粘剤、好ましくはゼラチン及び/又はガムを含むことができる。乳製品ベースの第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)は、前記部分の積層により、例えば(半)固体として提供される部分を(粘性の)液体として提供される部分に浸すことにより組み合わせられる。(粘性の)液体として提供される部分を、固体として提供される部分上にスプレーしてもよい。]
[0180] 別の実施形態において、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)は各々、好ましくは圧力下で変形可能な(半)固体として提供される。これらの部分は、好ましくは前記部分の共押出により又はそれに従って組み合わせることができる。更に又は或いは、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)は、好ましくは前記部分の混合により組み合わせることができる。更に又は或いは、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)は、好ましくは前記部分の積層により組み合わせることができる。特に好ましい実施形態によれば、前記(半)固体部分を組み合わせる前に、各前記部分をより小さい下位部分に細分する。これらの下位部分は、少なくとも約1mm3の体積を有することが好ましい。プロセス(a.)の後で、各前記部分が、少なくとも1mm3の体積で依然として(確かに)滞留できるように、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)を、好ましくは圧力(及び/又はせん断)を用いて組み合わせることが好ましい。前記部分を、組み合わせる前に、0〜10℃の間の温度まで適切に冷却してもよく、又は更に冷凍してもよい。したがって、前記部分のコンシステンシーは、前記部分の混合を(更に)低減又は防止できるように改善できる。]
[0181] 更に別の実施形態において、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)は各々粘性の液体として提供される。液体の好ましい特徴が上に記載されている。これらの部分は、好ましくは前記部分の積層、共押出又は混合により又はそれらに従って組み合わせることができる。]
[0182] 更に更なる実施形態において、第1及び第2の部分を、各々液体乳製品(例えば、液体のカスタード、ヨーグルト)として提供し、特に不均一な方法での混入により、例えばぼかし混合(慎重に混合するが、完全には混合しない;又は1つの乳製品相を他の乳製品相に注入する)、並行充填、水平充填、ねじれ層への充填(例えば、ヨーロッパ特許第1518465号/ヨーロッパ特許第1602579号参照)により組み合わせることができる。]
[0183] 充填後、組み合わせた部分を、例えば冷蔵庫内温度(例えば約4℃)まで冷却することによりゲル化できる。]
[0184] マッシュポテトベースの製品。該方法の特に好ましい実施形態において、第1及び第2の部分(単数又は複数)は、(マッシュ)ポテト又は再構成ポテト製品を含む組成に関する。組成は、ペースト様コンシステンシーを有することが好ましい。味物質は塩であることが好ましい。塩は塩化ナトリウムであることが好ましい。食品は、好ましくは調理するか、ベークするか又は(油で)揚げることにより得られるマッシュポテトベースの製品である。食品はポテトベースのスナック製品であることが最も好ましい。]
[0185] 組成物の第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)を、前記部分の積層により又はそれに従って組み合わせることが好ましい。更に又は或いは、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)を、好ましくは前記部分の共押出により又はそれに従って組み合わせることができる。更に又は或いは、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)を、好ましくは前記部分の混合により組み合わせることができる。]
[0186] 特に好ましい実施形態によれば、該部分を組み合わせる前に、各前記部分をより小さな下位部分に細分する。これらの下位部分は、少なくとも1mm3の体積を有することが好ましい。プロセス(a.)の後で、各前記部分が、少なくとも1mm3の体積で依然として(確かに)滞留できるように、第1の部分(単数又は複数)及び第2の部分(単数又は複数)を組み合わせることが好ましい。前記部分を、組み合わせる前に、0〜10℃の間の温度まで適切に冷却してもよく、又は更に冷凍してもよい。したがって、前記部分のコンシステンシーは、前記部分の混合を(更に)低減又は防止できるように改善できる。]
[0187] (例1:パンにおける塩分知覚)
実験設定
粉(ベース)に対して塩約1.5重量%を有するが、塩分布が異なる3つのパン試料を製造した:
C)塩分が中程度/中程度(1.5重量%と1.5重量%)で、生地の層厚が1.0cmの、均一な塩分布を有する参照パン
B)塩分が高く/低く(2.75重量%と0.25重量%)、生地の層厚が0.5cmの不均一なパン
A)塩分が高く/低く(2.75重量%と0.25重量%)、生地の層厚が1.0cmの不均一なパン。]
[0188] パン試料の調製
Edelweiss粉、水道水、キッチンソルト(NaCl)及びFermipanインスタントイースト赤(表1.1参照)からなる、リーンなパンの製法を使用した。生地をHobartミキサーを用いて混合した。このようにして、同時に塩分を変化させることにより複数の生地を製造できた。したがって、3つのパンのバリエーションを同時にベークでき、比較官能試験が可能となった。均一な塩分布を有するパンを生地1から製造する。不均一な塩分布を有するパンは、生地2と3とが1:1の組合せである(表1.1参照)。したがって、全てのパンの平均組成は、その結果全く同じである。]
[0189] 塩濃度が異なる2つの生地相からなるパンを、パンを成形する直前に2つの生地シートを1つのパンに組み合わせることにより調製した。全ての場合において、塩分の高い生地シートを外側に置き、クラムの全塩分に小さな誤差を誘発させた。したがって、不均一な塩分布を有するパンのクラムは、若干少ない塩を含有していた。]
[0190] 1.5重量%を含有する生地は、最終発酵時間が57分であった。パンを、密閉ベーキング型内でベークした。このようにして、パンの体積を決定すると、パンの各スライスは同じ全塩分を含有していた。パンを、スライスする前に20℃で1時間冷却した。実質的に、パンのクラムの半スライスを官能パネルに与えた。]
[0191] 知覚された塩味
パンの知覚された塩味を、5人の訓練を受けていないパネリストを用いて、無作為化したブラインドランキング試験で調べた。一対比較試験を行い、パネリストは、どのパンがより塩辛いかマークすることが指示された(A:B、B:C、A:C)。覆いをしたパネリストに、試料を与えた。即ち、パネリストには視覚的手掛かりを与えず、且つ試料の脱水を防いだ。(クラストではなく)クラムのみ評価し、パネリストには、試料を大きく一口かじることが指示された。官能試験の結果を表1.2に示す。]
[0192] 不均一な塩分布を有する試料は、より塩辛いことが明確に知覚された。5人のパネリストの内4人が、不均一なパンがより塩辛いとマークした。]
[0193] 予備試験中、パンは、試料の変化を認識している人によっても味見された。不均一なパンは、明らかにより塩辛く、塩味の幾つかのピークは、咀嚼中に知覚された。この現象は、24時間貯蔵した後も観察され、5日間冷凍貯蔵し、4時間解凍した後も残ると思われ、これは塩の移動度が限られており、不均一性が経時的に残されることを示している。]
[0194] パン構造
塩分は、パン生地の物理的特性に影響を与え、パン構造に影響を及ぼすことが周知である。一対比較は、官能パネルによる試料の構造差に関する自由解答形式で行われた。]
[0195] パネリストは全員、白いらせん(これは、不均一な塩分布によるものである)がパンに視認できるかについて解答した。この現象は、不均一な塩分布を有するパン全てを明確に示している(略図2a及び2b参照)。] 図2a
[0196] したがって、パンにおける塩の空間分布は、フレーバー及び塩味の知覚に影響を与え、より特に、パンにおける不均一な塩分布は、塩味の知覚を高めると思われる。本発明は、塩味の知覚を損なわずに、低い塩濃度のパンの製造に適用できる。同様に、これは、他の味物質及び他の食品にも適用できる。]
[0197] 本発明の方法の実施形態により調製したパンにより、塩濃度が高い(約1cm3超の)空間体積、及び塩濃度が低い体積を明らかにできる。パンの全塩濃度は、均一な塩分布を有する、標準的な方法を用いて調製したパンと比較して有意に低くてよい。塩の不均一な分布を示す本発明に従って調製したパンは、同じ塩濃度で塩の均一な分布を示す、標準的な方法により調製したパンよりも塩辛いと知覚され得る。]
[0198] 不均一な塩分布を有するパンは、例えば
−塩濃度の高い1つの生地と塩濃度の低い別の生地とを用いるシーティング法に従って塩濃度が異なる2つの生地相を混合する方法、又は
−第2の生地を生地の最終成形中に加える「折込」法により例えば調製できる。]
[0199] 同様に、これは、他の味物質及び他の食品にも適用できる。]
[0200] (例2:パンにおける塩の知覚)
実験設定
不均一な塩分布を有するパンを、3層の生地を型内で互いの上に置くことにより調製した。層内での塩濃度は、0.5%(下層)、3%(中間層)及び1%(上層)であり、それにより最終生成物中の平均塩濃度は1.5%となった。不均一な塩分布(塩1.5%)を有するパンの塩味の知覚及び形態を、均一な塩分布(塩2%)を有するパンと比較した。]
[0201] 生地の製法を以下の表3に示す。生地を、スパイラルミキサーを用いて、26℃にて2+6分間調製した後、5分間休ませた。生地を型に移した(型1台当たり600g)。不均一なパンの調製について、2cmの厚さの生地シートを型の大きさに従って切断した。3層の生地を、型内で互いの上に、型の下から上へ0.5%−3%−1%で置いた。生地を、33℃/80%RHで45分間発酵させた。次いで、パンを240℃で35分間ベークした。]
[0202] 塩味の知覚及び形態
不均一な塩分布(塩1.5%)を有するパンの塩味の知覚は、より高い塩濃度(塩2.0%)で均一な塩分布を有するパンの塩味の知覚と類似している。これは、塩味の知覚が、塩の不均一な分布を生成することにより高められることを示している。]
[0203] 不均一な塩分布を有するパンにおいて、厚さの異なる層が、ベーキング後に視覚的に観察された。中間層(塩3%)は、最も薄い層であった。イーストと水の量の適合、又は異なる成分(乳化剤、安定化剤、酸、酵素)の使用は、形態におけるこの違いを克服する一助となり得る。]
[0204] アスコルビン酸含有量は、第1及び第2の部分のいずれにおいても実質的に同一であり、約50〜100ppm、例えば約60〜80ppmの範囲であることが好ましい。]
[0205] (例3:パンにおける塩の知覚)
1群の消費者が、パン試料を味見し、パンにおける塩の不均一な分布が、塩味の知覚を高めるかどうかについて評価した。]
[0206] 試料
パン試料を以下のように調製した。]
[0207] 表3.1に示すようにリーンなパンの製法を使用した。塩はイーストの活性を低下させる。したがって、各生地のイーストの量を、塩濃度とは別に、各生地で一定の発酵速度を得ることにより補正した。]
[0208] 生地を、Hobartミキサーを用いて混合した。予備発酵後、NaCl含有量が高い及び低い生地を2.5mmのギャップサイズを介してシート状にした。これらの生地シートの4枚を、高い塩分と低い塩分とを互い違いにすることにより積み重ねた。この生地を2部分に切断し、それを再び積み重ねた。このようにして、高いNaCl含有量と低いNaCl含有量とを互い違いにすることにより8層の生地からなる生地のシートを形成した。このシートから、909gの矩形の生地部分を製造し、パン型に入れた。]
[0209] 最終発酵時間の45分後、パンを密閉パン型でベークした。このようにして、パンの体積を決定すると、パンの各スライスは、同じ全塩分を含有していた。パンを、スライスし、梱包し、−20℃で貯蔵する前に28℃で1時間冷却した。]
[0210] パンを20℃で解凍し、摂取前に24時間放置して、官能試験を行った。試料は、パンのスライスの中心から切り取ったパンクラムの一部分であった。パン試料は、通常、直径約40mm及び厚さ8mmの球状の円盤であった。交互の塩重量%を有する層の層厚は1cm〜1.5cmの間である。その結果、不均一な試料において、各球状の円盤は、塩分が(より)低い別の層と接触する塩分が高い少なくとも1層を含む。]
[0211] 官能評価
消費者パネルは、味覚又は嗅覚に欠陥のない63人の実験を受けたことがない対象で構成されていた。試料は、無作為の順番で正副2つでパネリストに与えられた。パネリストは、0〜10の基準(0:塩辛くない、10:非常に塩辛い)で試料の塩味を評価することが指示された。官能プロファイル前に、パネリストは、塩を1%及び2%有する2つのパン試料を味見し、塩味の知覚の評価基準のアンカーに精通した。]
[0212] 結果
不均一な塩分布を有するパンは、均一な塩分布のパン(塩味の評価点4.98)よりも塩辛い(塩味の評価点5.74)と知覚される。塩味の知覚での差異は、信頼水準<5%にて統計的に有意である。パン試料は、全塩分(1.5%)が同じで、塩の空間分布でのみ異なった(均一及び不均一)。]
[0213] (例4:オランダ型焼きパンにおける味物質の不均一性の効果)
準消費者パネル(N=30)を用いて、一連の指示識別試験(2−AFC(即ち、強制二者択一))で、不均一な味物質分布を有するオランダ型焼きパンと、均一な味物質の分布を有するパンとを比較した。]
[0214] これらの試験の動機は、味物質の不均一な分布により喚起される局所的な味対比は、均一な分布と比較して、留意しやすく、それによりその元の官能効果を維持しながら、味物質の濃度を低下させるための手段を可能にするとの仮説を評価することであった。乾物ベースで28重量%の5’GMP+5’IMP及び<22%塩化ナトリウムを含有するリボヌクレオチドに富むイースト抽出物(Maxarome(登録商標)及びMaxarite(登録商標)としてDSMFood Specialities、Delft、the Netherlandsから入手可能)を使用して、不均一に分布した塩から得られる味対比を拡大し、同じ塩味の知覚レベルを維持しながら、塩を減少させる手段を可能にした。]
[0215] 試料
不均一な試料:塩0.5重量%の立方体3つと塩(NaCl)2.5重量%の立方体3つとの無作為の混合物
均一な試料:塩(NaCl)1.5重量%の立方体6つ
全ての試料はイースト抽出物を0.3重量%含有していた。]
[0216] プロトコル
パンを約1.5cm3の立方体に切断し、試料を上記の表に従って調製した。各試料について、立方体を同時に舌に載せ、咀嚼し、事前に指定した提示順に従って評価して、30人のパネリスト全体で精神心理学的な連続効果と持ち越し効果とのバランスをとった。評価人の課題は、最も塩辛い味を有する試料を特定することであった(2−AFC−試験)。]
[0217] 結果
30人の準消費者の内21人(70%)が、不均一な試料を「最も塩辛い」と特定し、これは有意である(p<0.05)ことが判明した。訓練を受けていない準消費者パネルは、標的消費者人口の代表とみなされるため、これは重要な結果である。]
[0218] (例5:チーズにおける塩の知覚)
チーズにおける不均一な塩分布の例
以下の試料を製造した。]
[0219] チーズ7枚(表1参照)を互いの上に積み重ねることにより、チーズ試料(ブロック)を製造した。1枚当たり同じ塩分を有するチーズ7枚を積み重ねることにより、参照試料を中程度の全塩分で調製した。これらの手段により、均一な塩分布を有する試料を得た。]
[0220] 試料#4は、0.72重量%の塩を有する1枚、4.71重量%の塩を有する5枚及び0.72重量%の塩を有する1枚を積み重ねることにより得られ、全塩分3.14重量%で不均一な塩の分布に至った。試料#5は、4.71重量%の塩を有する2枚、0.72重量%の塩を有する1枚、4.71重量%の塩を有する1枚、0.72重量%の塩を有する1枚及び4.71重量%の塩を有する2枚を積み重ねることにより得られ、全塩分3.14重量%で不均一な塩の分布に至った。試料#2、#4及び#6の塩分は共通点があった。不均一性の大きさを、スライス厚により、且つミリメートルの程度で決定した。水分中の塩分を、スライス厚及び平均含水量に基づき計算した。]
[0221] 塩の知覚
塩の拡散を防ぐために、官能パネルがチーズを評価する直前に積み重ねた。スライスの積み重ねを2×2cmのブロックに切断し、11人の訓練を受けたパネリストに与えた。パネリストは、試料#2及び#4味見し、各々#2及び#5を再び味見し、より塩辛い試料を指摘することを強いられた(正副2つの一対比較)。11人のパネリストの内、各10人のパネリストが、不均一な試料をより塩辛いと評価した。]
[0222] 結論として、ミリメートルのスケールでのチーズにおける塩の不均一な分布により、塩味を保持しながら、塩分を減少させる興味深い方法がもたらされる。]
[0223] (例6:菓子)
菓子における不均一な甘味物質分布例
実験設定
菓子用途で使用するゲルを代表する、全スクロース含量が10重量%であるがスクロース分布が異なる、寒天0.8重量%及びゼラチン4.0重量%からなる2つのゲル試料を製造した。2つのゲル試料は各々、摂取直前に互いの上に置かれた4つのゲル層からなっていた。以下のようにスクロース濃度が異なる4層を組み合わせることにより、スクロース分布を変化させた:
A)各々スクロース10重量%を含有する4層(10/10/10/10)からなる全スクロース含量が10重量%である均一なスクロース分布を有する試料、
B)各々スクロース15、5、15及び5重量%を含有する4層(15/5/15/5)からなる全スクロース含量が10重量%である不均一なスクロース分布を有する試料。]
[0224] 試料の調製
正副3つで、寒天1.6gを、水198.4gと混合し、撹拌しながら沸騰させて、寒天を溶解した。ゼラチン8.33gを、ビーカー内で撹拌しながら各寒天溶液に加えた。スクロース10、20及び30gを、各々寒天/ゼラチン溶液190、180及び170gに加え、寒天0.8重量%、ゼラチン4.0重量%及びスクロース5、10又は15重量%を含有する溶液を得た。スクロースを撹拌しながら溶解した。温かい溶液をプラスチック製ペトリ皿に注入し、高さ2mmの試料を生成した。室温まで冷却した後、溶液はゲル化した。ゲルを20×20mmの部分に切断した。ゲル部分を、4℃にて冷蔵庫内の密閉ペトリ皿で終夜貯蔵した。4個のゲルを互いの上で組み合わせて、20×20×8mmの試料を得た。1つの層から他の層へのスクロースの移動を最小限に抑えるために、官能試験の直前に4層を組み合わせた。]
[0225] 知覚された甘味
ゲル試料の知覚された甘味を、正副5つで、10人の訓練を受けたパネリストを用いて無作為化した強制二者択一試験で調べた。パネリストは、どのゲル試料がより甘いかについてマークすることが指示された(A又はB)。試料B(15/5/15/5)は、信頼水準p<0.02にて試料A(10/10/10/10)と比較して有意に甘いことが知覚された。]
[0226] 結論として、結果は、スクロースの不均一な分布により、菓子用途を代表するゲルの甘味の知覚が高まることを明確に示している。]
[0227] (例7:菓子物品における糖の不均一な分布)
実験設定
試料の設計
無糖、低糖及び通常の糖分(標準的なグミと同様)に対応する異なる糖分の菓子ゲル塊を調製した(表7.1)。堆積前に、各ゲル塊#1、#2及び#3の一部分に泡だて器で空気を混入し、柔らかい空気混入テクスチャーにした(表7.2:空気混入試料A及びB)。試料C及びDは、ゲル塊を成形デンプンに直接堆積及び乾燥させることにより得られた(表2)。]
[0228] この例において、糖は、テクスチャー及びシェルフライフの安定性を考える限りでは菓子の重要な成分であるスクロースシロップ及びグルコースシロップである。]
[0229] グミ試料Aは、空気混入後にゲル塊#1及び#3を成形デンプンに2段階堆積することにより得られ、同様の層厚(6mm)(表7.2)を有する2層のグミとなった。均一な糖分布を有するグミ試料Bは、空気混入後にゲル塊#2を2段階堆積することにより得られた。試料A及びBは、同様の視覚的特性を有している。]
[0230] グミ試料Cは、ゲル塊#2の2層を成形デンプンに2段階堆積することにより得られ、それにより均一な糖分布となる。グミ試料Dは、ゲル塊#1及び#3を2段階堆積することにより得られ、不均一な糖分布となった(表7.2)。試料C及びDは、同様の視覚的特性を有している。]
[0231] 菓子物品における糖の分布は、最終生成物のテクスチャーに影響を及ぼし、それにより全体的な甘味の知覚に間接的影響を与え得る。他のパラメーター、例えば酸性度、フレーバー及び糖の結晶化状態も、甘味の知覚において役割を果たすことができる。この作業は、これらの考察の一部を考慮に入れた。]
[0232] 結果:知覚された甘味
試料A及びBを、官能評価について訓練を受けた5人のパネリストに与えた。パネリストは、どのキャンディーが他のもの、即ちA又はBよりも甘いか示さなければならなかった。5人のパネリスト全員が、試料Bよりも甘いとして試料A(不均一な糖分布)を指摘した。]
[0233] 試料C及びDを、訓練を受けていない15人のパネリストに与えた。パネリストは、どのキャンディーが他のもの、即ちC又はDよりも甘いか示さなければならなかった。キャンディーを味見する順番は無作為化された。14人中11人が、(不均一な糖分布を有する)キャンディーDがキャンディーCよりも甘いことを指摘し、これは、信頼水準p<0.05にて有意である。1人は、選択できなかった。]
[0234] 追加観察:試料を目隠しして味見させ、試料の間で口をゆすぐために水を与えた。]
[0235] 結論として、菓子物品における糖の不均一な分布により、甘味知覚が高まり、これにより、菓子の応用分野において、甘味を保持しながら糖分を減少させる興味深い方法が提供される。]
[0236] (例8:肉ソーセージにおける塩の不均一な分布)
試料]
[0237] 異なる塩分(低、中及び高)の肉(Lyoner Wurst)試料を調製し、1mm(表1)の試料にスライスした。2つの肉試料(ブロック)を、4枚の肉を互いの上に積み重ねることにより製造した。]
[0238] 参照試料(A)を、1枚当たり中程度(#2)の塩分を有する4枚の肉を積み重ねることにより調製した。これらの手段により、均一な塩分布を有する試料を得た。]
[0239] 試料(B)は、低塩分(#1)1枚、高塩(#3)1枚、低塩(#1)1枚及び高塩(#3)1枚を積み重ねることにより得られ、全塩分2重量%(参照試料の全塩分と同様)で不均一な塩分布となった。]
[0240] 不均一性の大きさを、スライス厚及び1ミリメートルの程度で決定した。]
[0241] 塩の知覚
塩の拡散を防ぐために、官能パネルが肉製品を評価する直前に積み重ねた。スライスの円形の積み重ねを4等分に切断することにより、側面が約2cmの正三角形型の試料が得られた。試料を、16人の実験を受けたことがないパネリストに与えた。パネリストは、試料(A)及び(B)を評価することが指示された。与えられた唯一の指示は、積み重ねを(1切れずつではなく)まとめて食べることであった。試料の間で口をゆすぐために水を与えた。その後、パネリストは、より塩辛い試料を指摘することが強いられた(一対比較)。]
[0242] 16人のパネリストの内、13人のパネリストが、不均一な試料(B)をより塩辛いと評価した。]
[0243] 結論として、ミリメートルのスケールでの肉における塩の不均一な分布により、塩味を維持しながら、塩分を減少させる興味深い方法がもたらされる。]
[0244] 更に、他の点では実質的に均一な製品における味物質の不均一な分布は、味物質の総量を減少できるか、且つ/又は味物質の知覚を、味物質の分布が均一である場合よりも強力にし、更に消費者は不均一性を知覚できないという利点をもたらすと思われる。]
[0245] 本明細書において、「実質的に」、例えば「実質的に全ての放出」又は「実質的になる」という用語は、当業者により理解されよう。「実質的に」という用語は、「全面的に」、「完全に」、「全て」等を有する実施形態も含み得る。したがって、実施形態において、形容詞を実質的に除去することもできる。適当な場合、「実質的に」という用語は、100%を含む、90%以上、例えば95%以上、特に99%以上、更により特に99.5%以上にも関し得る。「含む」という用語は、「含む」という用語が「からなる」を意味する実施形態も含む。同様に、約という用語は、適当な場合、10%以下、又は5%以下、又は1%以下、又は0.5%以下、又は更には0.1%以下の偏差、また一実施形態においては(測定できる)偏差がないことを示し得る。当業者には明らかであろうが、一般に、数値からのわずかな偏差は、適当な場合、許容できる。したがって、上記の約の定義での値を除いて、数値は、適当な場合、所与の値から10%以下、又は5%以下、又は1%以下、又は0.5%以下、又は更に0.1%以下逸脱してもよい。これを強調するために、本明細書において、「約」という用語は、時には数値の前に使用される。]
[0246] 更に、説明及び特許請求の範囲の第1、第2、第3等の用語は、同様の要素を区別するために使用され、必ずしも連続順又は年代順を説明するために使用されるわけではない。このように使用される用語は、適当な状況下で互換性があり、本明細書に記載の本発明の実施形態は、本明細書に記載又は例示された以外の順序で行うことができることが理解されよう。]
実施例

[0247] 上記の実施形態は、本発明を限定するものではなく例示するものであり、当業者は、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、多くの代替実施形態を設計できることに留意すべきである。特許請求の範囲において、括弧の間に置かれた任意の参照符号は、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。「含む」という動詞及びその活用の使用は、特許請求の範囲に記載されたもの以外の要素又はステップの存在を排除しない。要素に先行する冠詞「1つの(「a」又は「an」)」は、複数のこのような要素の存在を排除しない。ある種の手段が、互いに異なる従属特許請求の範囲内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組合せを有利に使用できないことを示しているわけではない。]
权利要求:

請求項1
味物質バルク重量%及び不均一な味物質バルク分布を有する、味物質を含む食品の製造方法であって、a.食品を製造するための出発物質の第1の部分と、食品を製造するための出発物質の第2の部分とを組み合わせるステップと、b.食品を調製するステップとを含み、出発物質の第1の部分が、第1の部分の味物質重量%を有する味物質を更に含み、出発物質の第2の部分が、第2の部分の味物質重量%を有する味物質を更に場合により含み、第2の部分の味物質重量%が、第1の部分の味物質重量%の0〜75%の範囲であり、出発物質の第1の部分及び出発物質の第2の部分が、味物質を除く組成について実質的に同一である上記方法。
請求項2
味物質が、苦味物質、甘味物質、酸味物質、塩味物質、コク味物質及び旨味物質からなる群から選択され、より特に糖、甘味料、塩、呈味増強剤及び酸味料からなる群から選択される1種又は複数の味物質を含む、請求項1に記載の方法。
請求項3
食品を製造するための出発物質の第1の部分と第2の部分との重量比が、0.01〜100、特に0.1〜10の範囲である、請求項1から2までのいずれか一項に記載の方法。
請求項4
食品が、パン、ベーク生地製品、ベークペストリー製品、プレッツェル、クラッカー、クッキー及びビスケットからなる群から選択される食品を含む、請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法。
請求項5
食品が、菓子、栄養バー、アイスクリーム、マッシュポテト、マッシュポテト製品、スナック、プロセスチーズ、加工肉製品及びソーセージからなる群から選択される食品を含む、請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法。
請求項6
出発物質の第1及び第2の部分がいずれも生地を含み、味物質が塩を含み、食品を調製するステップが、組み合わせた生地をベークするか、調理するか又は揚げることを含む、請求項1から4までのいずれか一項に記載の方法。
請求項7
味物質バルク重量%及び不均一な味物質バルク分布を有する、味物質を含む食品であって、a.第1のバルク領域の味物質重量%を有する、味物質を含む第1のバルク領域と、b.第2のバルク領域の味物質重量%を有する、味物質を場合により含む第2のバルク領域とを含み、第2のバルク領域の味物質重量%が、第1のバルク領域の味物質重量%の0〜75%の範囲であり、第1のバルク領域及び第2のバルク領域が各々独立に、各々少なくとも1mm3の体積を有し、第1のバルク領域及び第2のバルク領域が、味物質を除く組成について実質的に同一である、上記食品。
請求項8
味物質が、苦味物質、甘味物質、酸味物質、塩味物質、コク味物質及び旨味物質からなる群から選択され、より特に糖、甘味料、塩、呈味増強剤及び酸味料からなる群から選択される1種又は複数の味物質を含む、請求項7に記載の食品。
請求項9
第1のバルク領域若しくは第2のバルク領域、又は第1のバルク領域と第2のバルク領域の両方が、領域の長さ、高さ及び奥行が各々独立に少なくとも0.5mm、より特に各々独立に少なくとも1mmである領域位置を有する、請求項7から8までのいずれか一項に記載の食品。
請求項10
第1のバルク領域と第2のバルク領域との重量比が、0.01〜100、特に0.1〜10の範囲である、請求項7から9までのいずれか一項に記載の食品。
請求項11
食品が、パン、ベーク生地製品、ベークペストリー製品、プレッツェル、クラッカー、クッキー及びビスケットからなる群から選択される食品を含む、請求項7から10までのいずれか一項に記載の食品。
請求項12
菓子、栄養バー、アイスクリーム、マッシュポテト、マッシュポテト製品、スナック、プロセスチーズ、加工肉製品及びソーセージからなる群から選択される食品を含む、請求項7から10までのいずれか一項に記載の食品。
請求項13
食品がパンを含み、味物質が塩を含み、第1のバルク領域の味物質重量%と第2のバルク領域の味物質重量%との比が、2〜20の範囲であり、味物質バルク重量%が、パンベースで0.1〜3、特に0.5〜2重量%の範囲である、請求項7から11までのいずれか一項に記載の食品。
請求項14
味物質を含む食品であって、味物質が、食品のバルクに不均一に分布しており、食品が、第1のバルク領域と第2のバルク領域とを含み、第1のバルク領域が、第1のバルク領域に対して第1の重量%を有する味物質を含み、第2のバルク領域が、第2のバルク領域に対して重量%を有する味物質を場合により含み、第2のバルク領域が、第1のバルク領域において味物質の第1の重量%の0〜75%の範囲で第2の重量%を有する味物質を含み、第1のバルク領域及び第2のバルク領域が各々独立に少なくとも1mm3の体積を有する上記食品。
請求項15
第1のバルク領域及び第2のバルク領域が、味物質を除く組成について実質的に同一である、請求項14に記載の食品。
請求項16
第1のバルク領域が、各々第1のバルク領域に対する重量%を有する複数の成分からなり、第2のバルク領域が、各々第2のバルク領域に対する重量%を有する複数の成分からなり、第1のバルク領域及び第2のバルク領域の各成分の重複重量%の合計が、少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%である、請求項14から15までのいずれか一項に記載の食品。
請求項17
味物質が、苦味物質、甘味物質、酸味物質、塩味物質、コク味物質及び旨味物質からなる群から選択され、より特に糖、甘味料、塩、呈味増強剤及び酸味料からなる群から選択される1種又は複数の味物質を含む、請求項14から16までのいずれか一項に記載の食品。
請求項18
複数の第1のバルク領域若しくは複数の第2のバルク領域、又は複数の第1のバルク領域及び複数の第2のバルク領域を含む、請求項14から17までのいずれか一項に記載の食品。
請求項19
別の種類の中間バルク領域を介して測定した同じ種類の2つのバルク領域の間の最短距離が、0.5〜100mmの範囲、好ましくは1〜50mmの範囲である、請求項18に記載の食品。
請求項20
混合製品である、請求項14から19までのいずれか一項に記載の食品。
請求項21
混練食品である、請求項14から20までのいずれか一項に記載の食品。
請求項22
(共)押出物である、請求項14から21までのいずれか一項に記載の食品。
請求項23
第1のバルク領域としての第1の層と接触する第2のバルク領域としての第2の層が、第1の層において味物質の第1の重量%の0〜75%の範囲で第2の重量%を有する味物質を含む、異なる味物質重量%を有する交互の層を含む積層体を含む、請求項14から19までのいずれか一項に記載の食品。
請求項24
第1及び第2のバルク領域の体積が合わせて食品の全体積の50〜100%を占める、請求項7から23までのいずれか一項に記載の食品。
請求項25
第1のバルク領域及び第2のバルク領域、並びに場合により更なるバルク領域が、食品の少なくとも90重量%に相当する、請求項7から24までのいずれか一項に記載の食品。
請求項26
味物質バルク重量%が減少した食品を提供するための、食品中での不均一な味物質バルク分布の使用であって、味物質が、苦味物質、甘味物質、酸味物質、塩味物質及び旨味物質からなる群から選択され、より特に糖、甘味料、塩、呈味増強剤及び酸味料からなる群から選択される1種又は複数の味物質を含む、上記使用。
請求項27
食品中の味物質の官能的知覚を高めるか、且つ/又はそれを改善するための、食品中での不均一な味物質バルク分布の使用であって、味物質が、苦味物質、甘味物質、酸味物質、塩味物質及び旨味物質からなる群から選択され、より特に糖、甘味料、塩、呈味増強剤及び酸味料からなる群から選択される1種又は複数の味物質を含む、上記使用。
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